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佐藤誠二朗「グリズリー世代のバック・トゥ・ザ・ストリート」
グリズリー……それは北アメリカ北部に生息する大きな灰色のヒグマの名であると同時に、白髪交じりの頭を形容するスラング。頭にちらほら白いものが目立ち始める40~50代を、アラフォー、アラフィフといってしまえば簡単だけど、いくつになってもオシャレと音楽が大好きで遊び心を忘れない彼らを「グリズリー世代」と名付けよう――
そんな思いを胸に、自身もグリズリー世代真っ只中の著者がおくる、大人の男のためのファッション&カルチャーコラム。

ほぼ100均の材料だけで、男の部屋を飾るプチ園芸をはじめる

先週の本コラムにて、100均各社で売られているステンレスマグカップをしこたま買い込み、比較調査してみたという話を書いた。
そのステンレスマグをすべて家の食器棚にしまったら、家人に邪魔者扱いされた。
写真に写さなかった予備も含め、全部で7個も買ってしまったのだが、我が家は三人家族だし、もともと他にもマグカップはたくさんあったのだから、まあしょうがない。

「これ、どうするつもりなの?」という圧力に屈し、いくつか処分することにした。
でも、買ったばかりのきれいなモノを捨てるわけにはいかない。
エコじゃないし、バチが当たる。だから、他の用途で活用することにした。

思いついたのは植木鉢だ。
もともとアウトドア用品だから、無骨でソリッドな風情のステンレスマグ。
これに小さな観葉植物を植えれば、かっこいい大人の男のインテリアになるはずだ。

そのままでは水はけが悪く根腐れの心配があるので、まずはカップの底に釘で穴を開ける。
そしたら観葉植物用の土を入れ、準備はOK。
あとは植える植物選びだ。

ステンレス製の鉢にアルミ製ラベルで品種名を貼ると、博物学的な雰囲気に

最近は100均で、手のひらに乗るサイズの観葉植物が売られている。アレ、なかなかいいなあと前から思っていたのだ。

ダイソーを訪れて買ったのは、形のいい葉っぱを持つ“フィロデンドロン”という植物。
なんか、絶滅した巨大哺乳類のようなすごい名前だが、ググってみたらサトイモ系の熱帯植物らしい。
さっそくマグカップに植えてみる。
うん、なかなか良いね。

土も100均で買ったもの。水をやる霧吹きももちろん100均。
つまりカップを含め、すべて100均だ。
「“100均園芸”か。面白いじゃん」と思い、もう一鉢も100均で揃えよう……。

そう思っていたら、買い物についてきた小6の娘が、通りがかりの花屋の店先で何かを発見し、動かなくなった。
それはハエトリグサ。
わかるわかる。面白いよね〜、食虫植物。
僕も君くらいの歳のとき、得も言われぬグロテスクな魅力を感じて親に買ってもらったことがあったよ。

じゃあ、パパがコラムネタにしようと思っていた“100均園芸”はあきらめて、そのハエトリグサを買いましょう。
と、いうことです。

植物を植えたステンレスマグには、ラベルメーカーDYMO(ダイモ)で英語名を印字したアルミテープを貼ってみた。
こうすると博物学的な雰囲気が醸し出され、なかなかかっこいい。

ちなみに、家に迎えた生きとし生けるものに命名する習性がある我が娘は、フィロデンドロンには“ピロちゃん”、ハエトリグサには“パッくん”という名前をつけた。

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佐藤誠二朗

さとう・せいじろう●児童書出版社を経て宝島社へ入社。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わる。2000~2009年は「smart」編集長。2010年に独立し、フリーの編集者、ライターとしてファッション、カルチャーから健康、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動を行う。初の書き下ろし著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』はメンズストリートスタイルへのこだわりと愛が溢れる力作で、業界を問わず話題を呼び、ロングセラーに。他『糖質制限の真実』『ビジネス着こなしの教科書』『ベストドレッサー・スタイルブック』『STUSSY2017 FALL/HOLIDAY COLLECTION』『DROPtokyo 2007-2017』『ボンちゃんがいく☆』など、編集・著作物多数。

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