2020.10.1
鮨道にゴールはなし! いま最も輝いているお鮨たちに、舌が歓喜の舞を踊り出す〜鮨 龍次郎
「愛知県三河のイワシはすごくやわらかいです」と龍次郎さん。
ホントだ、丸ごと食べているのに骨があるのをまったく感じません。
素材が良いのを差し引いても、ここまでに仕上げるのは費やす時間と努力があってこそ。
このスープも残すのがもったいなくて、お行儀悪いと知りつつ飲み干してしまいます。
すると優しさが身体中に沁み渡るのです。
こちらは茶碗蒸し。
蓋を取ると一気に松茸の香りに包まれます。
主役は松茸かと思いきや、負けじとスッポンが存在を主張してくる。
これはとんでもなくおいしいではないか!
本日の反則技その2だな。
土瓶蒸しをイメージしているそうですが、本当に香りは松茸、味はスッポンって感じです。
丼で食べたくなる逸品でした。
昔はお鮨屋さんのつまみといえば、握りで使う鮨ダネをお刺身だったり焼いたり炙ったりする程度だったのに、いつから日本料理店並みの完成度になったのだろうか。
龍次郎さんのつまみはまさに日本料理かと錯覚してしまいます。
この鰻なんて、限界までパリッと焼いた皮目とふかふかの身質に甘辛醤油の香ばしさが絡まって、本当に見事。