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予約は来秋から!?  超人気店の映えて美味しすぎて楽しすぎるコース料理〜食堂とだか

「綾子さんに聞けば間違いない!」――美味なレストランも気の利いた手土産もとびきりのお取り寄せも、おいしいものには死ぬほどうるさいギョーカイのみんなが頼りにするのが、フードパブリシスト高橋綾子のグルメ手帖。誰もがうなる美味の数々を惜しげもなく公開します!

おいしいもの好きで「食堂とだか」の名前を知らない人はいないのではなかろうか。

当然予約は困難を超えて〝無理″!

コロナで休業した期間もあり、もはや予約が受け付けられるのは来年の秋だそうです。
それもどうなることやら。
だって2週間前は来年の春には何とか……と言っていたのですから。

次にこの看板の写真が撮れるのはいつだろうか
次にこの看板の写真が撮れるのはいつだろうか

私がこのお店の存在を知った時にはすでに自力での予約はできず、友人の持つ予約の末席に加えていただくことでしか、その扉を開けることはできませんでした。

「とだかさん、行きたいなぁ、行けたらいいなぁ」と念じていたら、ありがたいことにお誘いいただき、「とだか初体験」となりました。

それはもう衝撃的でした。
帰る時には「また絶対に来たい!」と思いましたね。
きっと誰もがそう思うから予約が取れないのは至極当然。

何がそうさせるのか、さっそくご紹介いたしましょう。

制覇したくなるドリンクメニュー
制覇したくなるドリンクメニュー

オープン当初はアラカルトだったそうですが、今は3種類のコース(8,000円、9,000円、12,000円)のみで、8,000円コース以外は黒板に書いてあるドリンクメニューがすべて飲み放題!

「とだかハイボール」とか「生おろしサワー」とか「ボンタンアメのお酒」とかネーミングも楽しくて、飲み放題ならばすべて飲んでみたくなるってもんです(種類が多すぎて絶対無理だけど)。

生おろしサワーの「すいか」(900円)
生おろしサワーの「すいか」(900円)

最初はやはり生おろしサワーから。

定番の「レモン」(700円)の他には季節の果物が常に3〜4種類あります。

果物をミキサーにかけ、それを焼酎と炭酸で割るのですが、これがおいしいんですよ。
ジュース感覚でゴクゴク飲めてしまいます。

どうしてこんなサワーを思いついたのかと訊くと「お酒が飲めないので、どうやったらお酒を飲みやすくできるかと考えたんです」と、〝飲みニケーション文化″の鹿児島県人とは思えないことを言うのは店主の戸高雄平さん。

嘘でしょ? 顔がこんなに濃いのに(関係ないけど)?、焼酎大国の鹿児島出身なのに?
まぁ、そんなんで〝飲めない戸高さん″ならではの飲みやすいドリンクがラインアップされています。

私は最初に生おろしサワーを2杯ほど、次に「とだかハイボール(=ハイボール+生おろしレモン)」を1〜2杯、その後は日本酒かワイン、もしくは「普通のハイボール」に変えてしばらく飲み続け、最後に生おろしサワーを1杯、で〆るパターンです。

名刺代わりの「ウニ オン ザ 煮玉子+いくら乗せ」
名刺代わりの「ウニ オン ザ 煮玉子+いくら乗せ」

さて、お料理はこのお店を超有名店にした「ウニ オン ザ 煮玉子」からスタートです。

いつか自作の器に料理をのせたいと陶芸教室に通い、当時はその先生だった未来の奥さまが東京に行くというので、彼女と離れてはいけないと愛の告白をし、1年間の遠距離恋愛を経て上京した戸高さん。

右も左もわからずとある日本料理店で修業し、コネもない、友達もいない、顧客もいない、資金もないので広告宣伝もできないという最悪の状態なのに、2年後に今の物件をネットで見つけて独立しました。

当然、お客さまが来るわけがありません。
でも他にはない〝映え″を狙ったおいしくて写真を撮りたくなる戸高さんの料理は品川経済新聞の記事になり、それからSNSと口コミで広がり、あっという間に電話が鳴り止まなくなりました。

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新刊紹介

高橋綾子

たかはし・あやこ●フードパブリシスト。国内外ファッションブランドのプレス時代から培った〝食″へのこだわりは、舌の肥えた業界人も頼りにするレベルの高さ。年間1000を超えるという外食の日々が築き上げたおいしいもの好きが嵩じて、ついに2018年2月に東京・下北沢にてレストラン「üchï(うち)」をオープン。おいしいものしか喉を通らない不思議体質。
Facebook→https://www.facebook.com/ayako.takahashi.1671

uchi→http://uchi.tokyo/

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