2019.10.24
人生を頑張っている女性に優しい北欧テイストのビストロ料理 〜ヴァンマリ〜
いちばん人気がこの「ヤンソンさんの誘惑」。
スウェーデンの郷土料理でジャガイモとアンチョビと玉ねぎのグラタンです。
好きな料理なのでメニューを見た瞬間から絶対に食べると決めていました。
ジャガイモが輪切りだったりマッシュポテトだったり様々なのですが、杏理さんのは千切りなのでアンチョビも玉ねぎもパン粉も生クリームもバターも一体となり最高のハーモニーを奏でます。
「本場のレシピとは少し変えていて玉ねぎもじっくり飴色になるまで炒めますし、ジャガイモも細切りにして食べやすくしています。アンチョビもイタリアのものなので塩気を感じてもらえます」と。
これも杏里さんの食べた記憶の再現です。
これがルブトンの味を伝承したカレーです。
ただお米は日本の黒米だけを使っているとのこと。
もうひとつのスペシャリテのマカロンもルブトンの伝承ですが、間に挟んだのはフォアグラではなくドライイチジクとナッツ入りの塩バター。こうやって修業先で学んだことを継承しながら自身の味を確立していく……、素敵なことですよね。
杏理さんの料理で大切にしているものは?
「ルブトンで学んだことですが、何を食べているか何が入っているかがわかる料理ですね。いろいろ手を加えすぎて何だかわからない料理にはしません。もうひとつは口に入れて安全なものです」
だから調味料なども市販のものはできるだけ使わず、すべて自家製。
ウスターソース、タルタルソース、ケチャップ、マヨネーズ、何でも手作りです。
苦手な食材でもおいしいと食べられたりしますよね。
まさに苦手なものが克服できる料理なのです。
それらの数はさほど多くないのですが、マカロンやヤンソンさんの誘惑などのスペシャリテ以外、スーパーに行って使いたいと思う旬の食材をどうやって食べようかなと考えてその日のメニューを作っています。
だから私たちにとっても食べたいものだらけのメニューになるってわけです。
「まだまだ料理人といえるレベルではないです。でも料理が大好きだということと、みなさんに応援していただいてなんとか成り立っています」と杏理さんはとっても謙虚。
毎日想いを込めて作る味は限りなく優しく、会社員時代に培われた杏理さんのやわらかな物腰に、ついひとりでふらっと訪れたくなるのです。
ここにはぜひ人生を頑張っている女性に通ってもらいたい。
ここでホッと息をついて明日も頑張ろうと思える、そんな素敵なお店です。