2019.6.6
“おいしい”の血統書付きサラブレッドのような中国料理店が誕生! 〜South Lab 南方(みなかた)〜
このところ中国料理の名店オープンが続いておりまして、まだご紹介できていないお店がたくさんあるのですが、この連載を楽しみにしていらっしゃる方にいち早く教えてさしあげないと!と思い、今回は6月4日にできたてホヤホヤのすんごいお店をご紹介します。
何がすごいかって申しますと、料理長さんはあの「福臨門酒家(現 家全七福酒家)」の銀座や大手町、名古屋で腕をふるい、得意料理は当然のごとく「アワビ」っておっしゃる、覃 志光(CHAM CHI KWONG)さん(ですが、みんなが発音できないのでトミーさんと呼ばれています)。
そしてプロデューサーの菊地和男さんは、写真家でありながら世界を飛び回り、食と文化についての著書多数。特に中国、香港に造詣が深く、現地の食材や中国茶で知らないことはないと言われている方です。
菊地さん主催の香港ツアーでは現地の人しか知らないお店や食材に出逢えると評判。
このお二人が組むってことは、その瞬間から“おいしい”が約束されたようなものです。
錦糸町駅から徒歩5分、って言っても錦糸町って結構大きい街で、私は出口をミスったため、ぐるりと駅を周ることになり徒歩10分超えしてしまいました。半蔵門線ならば出口3、JRなら北口をお使いになると5分で到着します。
ということでこちらがお店です。
錦糸町にしては(失礼!)なんともモダンなお店ではないですか。
温かみのあるトーンで気分はほっこり。
こちらでは潮州と広東料理をベースに、ニョニャとかプラナカンと呼ばれる料理からアイデアをいただき、独自の味わいを追求しています。
基本は6,500円、8,000円、10,000円のコース料理。食材と品数でお値段が変わります。
で、最初はなんとスープから始まりました。
いいわ〜、これ。優しく胃に沁み渡る感じ。
8時間煮込んだ上湯に黄ニラ、貝柱、細く切った豚ガツなどが入っています。半分くらいいただいたらシンガポールから輸入したナチュラルな赤酢を入れます。
するとまろやかからキュッと味が引き締まる。フカヒレスープにもお酢をドボドボ入れちゃいますが、このとろみの上湯と酢のコンビネーションがたまらないのです。
こちらは鶏の白子を揚げたもの。
伝統的な料理なのに提供するお店はとっても少ないそう。
ペーストにした白子を上湯で伸ばし卵黄を混ぜて蒸す。
それだけじゃありません。それを一晩冷やし固めてから粉を振って揚げる。結構な手間がかかるお料理です。
こういうものがいただけるのもこのお店ならでは。サクッとした衣からふんわりとした白子が現れる、反則ですよ。
しかもワインと合うのです。
そうそう、こちらには近藤さんっていうめちゃめちゃ腕の良いソムリエさんがいらっしゃいます。
「自分の好きなワインしかおいていないです」っておっしゃいますが、料理との相性がどれも素晴らしく良い!
だからお酒はワインをおすすめします。