2021.2.14
メスにペニスがある虫、一妻多夫の鳥、15分おきにオスを求めるライオン…メスの求愛が激しい動物たち
オスに子育てを任せて次の繁殖に勤しむタマシギ
メスからオスに積極的にアピールして、1羽のメスが複数のオスとつがう「一妻多夫制」の生殖形態を持つと言われているのがタマシギです。
タマシギはチドリ目タマシギ科に分類される鳥類の一種。湿地、河川の岸など、淡水の水辺に生息し、日本でも本州中部以南で見ることができます。
生物の中にはオスとメスの見た目が異なる種がいますが、オスの方が体格が大きく、見た目も特徴的である場合が多いです。
例えばクジャクは、オスの方が大きく鮮やかな飾り羽を持っています。それを扇状に開いてメスにアピールする姿を見たことがある人もいるのではないでしょうか。
しかし、タマシギの場合、体が大きく模様が鮮やかなのはメスの方。さらに繁殖期になるとメスのくちばしが赤みを増します。さらに、「コーンッ、コーンッ」と鳴きながら飛びまわり、オスを誘います。
そして無事に交尾を終えたタマシギのメスは卵を産むと抱卵(親鳥が卵を温めて孵化するまで育てること)をオスに任せ、さっさと次のオスをハンティング。子育てには一切関与しません。
一方の残されたオスは、ヒナが独り立ちするまで男手一つで面倒を見ます。
タマシギはこうした「一妻多夫制」をとることで、他の種族のメスが子育てに専念している間に次々と繁殖活動を行い、生存競争を生き抜くことができたのです。