シタ側が盲目の恋から冷めるとき

里奈が慌てて直哉の元へ帰り、一人ホテルに残された廉は、二人の今後に思いを巡らせていました。学生の頃とは違い、お互いに結婚して、社会的な立場もある身。何もかも捨てて恋に走れるほど若くはないと、現実的に考えます。万が一里奈との関係がバレていたとしても、美月から別れを切り出されることはないと思っていた廉ですが……。

サレ妻がついに反撃に出る！

夫の窮地を知らずに、恋に浮かれていた自分を里奈は反省します。そんな里奈の元に、美月から電話が！　
動揺する里奈に対し、美月は堂々とした口調で、不倫の証拠を掴んでいること、そして、廉と子作りの計画をしていることを告げるのです。
二人の関係がバレたかも、という時に廉が見せた冷静な表情を思い出し、里奈は廉との関係に終止符を打つ決意をします。

不倫相手に強烈な牽制を加えた一方で、夫である廉へは、不貞の全貌を突き付けるでもなく、でも全てを知っていることを匂わせる美月。
このまま実家に戻ると告げ、それ相応の覚悟があることを見せるのです。

【彼女のことがバレても妻が別れを言い出すことはないだろう…男の甘い考えが砕け散る瞬間〜第31話（廉）】
【「離婚したっていい」出来もしないことを激情のまま叫ぶ彼を、初めて遠く感じた夜〜第32話（里奈）】

一人赴任先のシンガポールに戻った廉。日頃そばで自分を支えてくれる美月もおらず、里奈とも会えず、孤独の中で、気持ちの晴れない日々を過ごしていました。
そんなある日、里奈から別れを告げられた廉はショックを隠せません。日本出張のタイミングで里奈と直接会い、思いをぶつけますが……。

【あれほど鬱陶しかった妻の疑いの目がなくなった途端、孤独が身に染みるなんて…〜第33話（廉）】