2022.9.30
発達障害女子の恋愛は「やらかし」だらけ!? 【漫画家・沖田✕華 & 姫野桂 対談】
お二人のダメ恋エピソード
沖田 彼氏の浮気って、なんか勘づいたりとかしますか?
姫野 私、浮気されたことないですよ。でも、ないと思ってるだけでされてたのかもしれない……わかんないです。
沖田 昔付き合っていた彼氏で、めちゃくちゃ浮気する人がいたんですけど、私全く、一回も気づいたことないんですよ。かれこれもう6人ぐらい浮気してたらしいんですけど、なんかおかしいな~と思っても、こうこうこうだからって言われたら「そうなんや」ってすぐ信じてしまって。
浮気相手とダブルブッキングが何回もあったときも、ちょっと携帯の電池切れて~とか、その都度「へー」って言って終わってたのに、元彼はその関係が切れたら自分から白状するタイプだったんです。実はあのとき女の子といたっていうのを打ち明けられるんだけど、もう関係が終わってるから怒れないっていう。
姫野 私、どっちかというと浮気相手になるほうが多かったです。
沖田 どういうときに自分が浮気相手だってわかるんですか?
姫野 相手が普通に彼女いるよって言ってきたり。こっちは付き合えるのかなって思っていたら、あっちは遊んでるだけのつもりなんですよね。
沖田 なるほどね。そのときって浮気相手の続行ってするんですか。
姫野 続行しちゃいますね。それで私、一回やらかしちゃったことがあって。
本当に本命の彼女が憎くなっちゃって、Twitterで偽のアカウント作って、まず彼女を探し出して。その彼女がアーティスト系の活動をしてる大学生だったんですけど、その彼と彼女のアカウントを載せて、この2人は付き合ってますっていうのをTwitterに書いたんです。
沖田 すごい地雷やん。
姫野 そしたらすぐにBANされました。翌日にはアカウント凍結されました。
沖田 どうなったの? その後。
姫野 その後は完全無視ですね。以後、一切無視されて終わりました。
沖田さんは、浮気されたときになぜか自分の車をボコボコにしたっていう事件が漫画にありましたね。
沖田 それは昔々の、私が19歳ぐらいのときの話で、地元が富山なので、高校卒業したらすぐ車を買うみたいな感じなんですよ。私、一番最初に買った車が、スポーツカーっぽい赤い車で。その頃ヤンキーの彼氏と付き合ってて、そいつが無免許なのに、どうも夜中に私の車を運転してどっかに行ってるらしいんで、ある日、友達と尾行しようってなったんです。
港に私の車が止まって、様子を見てたらちょっと揺れ始めたんですよね(笑)。
そのとき、無免許で保険もないのに運転してたっていうのと、無職だから私のお金でいろいろ遊んだりしてたのに別の女といるっていうので、完全に頭に来ちゃって、自分の車っていうことを忘れてしまい、ボンネットの上に乗って、「おまえ、何しとるんよ、降りてこい」って。そしたら相手がロック掛けて逃げようとしてて。
とっさに周りを見たら、ブロック塀があったので、それを取って、フロントガラスめちゃくちゃに割って、彼氏を引きずり出して殴ってるところを警察に通報されたんです。保険会社には、自分でぼこぼこにしたんだから保険下りないよって言われて。
すごいお金がかかったんですけど、なんとかその車を直して乗ってました。その後もしばらくその彼氏とは付き合ってました。
姫野 それで別れないんですね。私はそういう、取った取られたっていう話は本当になくて。
一回、合コンに行ったときに、誰が良いかっていう話になって、〇〇君が良かったなって友達が言って、私もその人のことが良いなって思ってたんですけど、「そっかー」って思って譲っちゃいました。
沖田 すごい、めっちゃ空気読めてるじゃないですか。
姫野 なんかそういうところが、私、自信がないんですよ、自分に。自信がなくて行けないっていうのはあります。
沖田 そこで強気で行けないんだ。浮気されたことないって姫野さん言ってたけど、元彼の家に謎の女が住みついてたっていう話があるそうで。
姫野 私、その頃婚活をしたくて、とにかくまず手近なところで、男友達を彼氏にしようと思ったんですよね。で、久しぶりに連絡をして、無事付き合うことになったんですけど、最初のデートで「俺の家に女の人が住みついちゃってるんだよね」って言われて。
沖田 おかしいでしょ、それ。
姫野 その女の家が遠いところにあるらしくて、たまに郵便物とか取りに帰るらしいんですけど、またうちに戻ってくるんだよねって言われて。
「追い出さないの?」って聞いたら、前に追い出そうとしたら包丁を振り回して暴れたってことで。しばらく私はどうやってこの女を追い出そうかってことをすごい真剣に考えてて、彼に引っ越しを勧めたんですけど、彼の家の家賃がすごい安かったんですよね。5万以下で、このへんに住める物件なんてないみたいなことを言われて。引っ越したほうがいいよ、でも無理だよ、みたいな押し問答をしてたんですけど、結局3カ月で別れました。
沖田 向こうから別れようって言われたんですか?
姫野 そのときにちょうどコロナが大流行してた時期で、会いたいけど、コロナ怖いから会えないし、もう好きだけど別れようって言われて、じゃあ、別れようってLINEで別れました。
沖田 そこからもう連絡取ってないってこと?
姫野 連絡、取ってないです。
沖田 じゃあ、その女はまだ住みついてるのかな。
姫野 かもしれないです。
沖田 怖いな。
姫野 元彼は、一緒に住んでるけど何もないって言ってて。ベッドが狭いから、その女には床で寝てもらってるって言うんです。
沖田 なわけないでしょ。絶対、一緒に寝てるし。
姫野 彼が腰をやられて会社を休んでた時期に、せっかく休みが取れたから旅行に行こうってタイとベトナムに旅行に行ったらしくて、で、その女も連れてってるんですよ。
沖田 絶対付き合ってるでしょ。
姫野 1人で行くの、なんか楽しくないから、つまんないからって。その女には、旅行代は、「これは貸してるんだからね」って立て替えて旅行に行ったらしいです。
沖田 どういうことですか、それ。それを全部、信じてる?
姫野 私、言われたことをわりとそのまま信じちゃうんですよね。そのときも「そうなんだー」って信じてました。でも人に話すと、「それ、絶対やってるから」って。
沖田 いや、私でもわかりますよ、それは。私、謎の女が住みついてるっていうのはさすがになかったな……。
お二人の発達障害あるあるや、ダメ恋エピソードの一部をご紹介しました。
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