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発達障害女子の恋愛は「やらかし」だらけ!? 【漫画家・沖田✕華 & 姫野桂 対談】

飲むべきか、飲まざるべきか。発達障害の服薬問題

姫野 さっき、ストラテラがめちゃくちゃ効くっていうお話でしたけど、ストラテラ飲もうと思ったきっかけはありますか? 私は医者に勧められたので飲み始めたんですけど。

沖田 私も一回、精神がメルトダウン起こしたときに、医者からあまりにも脳が働きすぎて休めないから、ストラテラ飲みましょうって言われたのがきっかけですね。今、ストラテラ飲んで何年目ぐらいですか?

姫野 2年ぐらいですね。

沖田 私は4年半ぐらいなんですけど、ストラテラってすごい個人差がありますよね。

姫野 そうですね、個人差ありますね。

沖田 私はゆっくり効くタイプだったみたいで。飲み始めて1カ月間、副作用のオンパレードで、もう本当に飲みたくないって言いながら飲んでたんですけど、1カ月ちょっとぐらいから徐々に効き始めたっていう感じでした。
飲んでよかった効果としては、掃除ができたってこと。あと、服を捨てられなかったのに、薬を飲んでるときは不要な服と着る服をちゃんと分けることができて、ごみ袋4袋ぐらい、私の大好きな青い服をなんの躊躇もなく捨てられたっていうのが一番すごい効果でした。
ただ、私の場合は薬を飲むとちょっと仕事ができなくなるんですよね。マンガを描くときのアイデアが真っ白になるので、毎日は服用してないんです。季節の変わり目とかに、ちょっとざわざわしたなってときに25ミリから40ミリの間を調整して飲むっていう形を取ってます。

薬の効果と副作用、クリエイティビティへの影響など、自分に合った飲み方を模索してきたお二人
薬の効果と副作用、クリエイティビティへの影響など、自分に合った飲み方を模索してきたお二人

姫野 私も仕事をするときだけ飲んでます。40ミリをずっと飲んでたんですけど、全然効いてる気がしなくて、こないだとうとう原稿が書けなくなってしまって。
先生にミリ数を増やしましょうって言われて、つい数日前からもともと飲んでた40ミリに25ミリを足して飲み始めたんです。そしたら劇的に変化が訪れて、先送り癖がなくなりました。
でもやっぱり最初に飲み始めたときは副作用の便秘があったので、マグネシウムを出してもらって飲んでたんですけど、徐々に便秘も収まってマグネシウムも要らなくなりました。体が慣れたんでしょうね。

沖田 私は飲むと必ず副作用が来るので、これ、毎日は飲めないなって。
一番すごいのは悪寒です。寒気がするから、じゃあ夏に飲んだらいいのかなと思ったんですけど、私、寒気に加えて口渇っていって、口の中がめちゃくちゃ渇くんですよ。しかも花粉症の薬も飲んでるので、そっちもめっちゃ喉が渇くんです。ダブルで砂漠で、なおかつ夏場なのに悪寒もするみたいな感じだから、全然、一石二鳥にならなくて。
プラス、私の場合は口がめちゃくちゃ臭くなるっていう最悪な副作用があって、これ絶対ダメだって。これを毎日飲んだら、絶対嫌われてしまうと思ってるので、極力飲まないように努力してるって感じですかね。

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新刊紹介

姫野桂

ひめの・けい
フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は性、社会問題、生きづらさ。猫が好き過ぎて愛玩動物飼養管理士2級を取得。著書に『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)、『生きづらさにまみれて』(晶文社)がある。

Twitter @himeno_kei

沖田✕華

おきた・ばっか
漫画家。1979年、富山県生まれ。高校卒業後、看護師として小児内科、美容整形外科などで勤務。その後、風俗嬢を経て漫画家の道へ。2008年、初の単行本『こんなアホでも幸せになりたい』(SUN MAGAZINE MOOK)を出版。『ニトロちゃん みんなと違う、発達障害の私』(光文社)以降、自身の発達障害を題材にした作品も発表。代表作に『蜃気楼家族』(幻冬舎文庫、全5巻)、『毎日やらかしてます。』シリーズ(ぶんか社、既刊7巻)、『透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記』(講談社、全9巻)、『不浄を拭うひと』(ぶんか社、既刊3巻)、『お別れホスピタル』(小学館、既刊8巻)などがある。

Twitter @okita9393

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