2021.6.6
心身を病む芥川龍之介を支えた妻の献身、コロナ禍の閉塞感を和らげた1冊… 5月の人気「よみもの連載」TOP5
【2位】普通が一番幸せという言葉の重み-先が見えない閉塞感のなかで/「犬と本とごはんがあれば 湖畔の読書時間」(村井理子)
『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』など、多くの翻訳を手掛け、最新刊のエッセイ『全員悪人』も話題の翻訳家・村井理子さん。
古今東西の書籍にふれた村井さんは、日々何を読み、何を思い、どう暮らしているのか……。
人気翻訳家によるエッセイ+読書案内「犬と本とごはんがあれば 湖畔の読書時間」から、連載22回「普通が一番幸せという言葉の重み-先が見えない閉塞感のなかで」(5月3日配信)が第2位に登場です。
コロナ禍で失われた「普通の日常」に思いを馳せる村井さん。
すっかり春になり、リビングの窓から見える山々は美しいし、庭木はたっぷり葉をつけだしたし、一年で最も快適な季節になったのだけれど、爽やかな風に当たってゆっくりコーヒーでも飲みましょうかという気分にもならない毎日だ。原因はわかっている。答えを書く必要もないかもしれないが、不自由な生活を始めてから一年以上経過し、先が見えないからだ。こんなときは脇目も振らず仕事に打ち込めばいいとわかってはいるものの、こんなに中途半端な状況で、こんなに混乱した気持ちで、仕事に没頭できる人がどれだけいるだろうと思わずにはいられない。
そんな、いかんともしがたい閉塞感と徒労感に苛まれる日々の中で、村井さんを「一気に明るくしてくれた」本として、『日本の住まいで楽しむ 北欧インテリアのベーシック』(森百合子著、パイインターナショナル社)が紹介されています。
長引くコロナ自粛で、誰もが言いようのない不安やストレスを抱えているいま、しみじみと心に響くエッセイです。
・連載本編「普通が一番幸せという言葉の重み-先が見えない閉塞感のなかで」
・「犬と本とごはんがあれば 湖畔の読書時間」連載一覧