よみタイ

読んで味わう食エッセイ「土を編む日々」。「よみタイ」スタッフ5名が選ぶ珠玉エピソード

エッセイストで料理家の寿木けいさんが、食の記憶をめぐるエッセイと、簡単で美味しくできるレシピを紹介する連載「土を編む日々」。

先月はこの人気連載の中から、「よみタイ」スタッフが実際に作ってハマった激推しレシピ5選をご紹介しました。

連載ファンの方はよくよくご存知の通り、本連載の魅力は、簡単でおいしいレシピだけではありません。
寿木さんの繊細な感性と文章で、レシピや食材にまつわる思いが綴られるエッセイ。
この存在があるからこそ、紹介されている料理への愛おしさが増し、このレシピを作ってみたい!食べたみたい!と思うのです。

そこで今回は、「よみタイ」スタッフが選ぶ極上エッセイをご紹介します!

(撮影/砺波周平、構成・文/よみタイ編集部)

「ご夫婦の素敵な出会いの話」(編集M)

まず編集Mが選んだのが「第6回 いも食うふたり」
本連載のエッセイではたびたび寿木さんの家族が登場しますが、この回ではご主人と出会った際のエピソードも披露されています。
日々の食を共にすることによって「男女」から「夫婦」となっていく……。食を通して深まる夫婦の絆を感じられるエッセイです。

フライドポテトにはジャック ダニエルのコーラ割りを合わせるのが寿木夫妻流
フライドポテトにはジャック ダニエルのコーラ割りを合わせるのが寿木夫妻流

誰かのために作ったり、誰かと食べたりするから、食には必ずストーリーがある。家族とか夫婦とか故郷とか季節とか。いつもそのあたりを素敵な文章で綴っているので、読んでおいしいエッセイとして大好きです。
その中でも、夫婦のストーリーが好きで。とくに「いも食うふたり」はまさにご夫婦の素敵な出会いの話で、「ああ、こういうのいいなあ」「自分にも似たようなことあったかなあ」なんて考えたりしました。
結局、食の相性が大切とはよく言いますが、夫婦ってだんだんそういう相性も忘れていくもの。喧嘩したり意見が合わなかったりするときこそ、改めて食にとりもってもらうことも大切だなと思いました。
(編集M)

「タイトルがすごい!」(編集S)

続いて、家事の中で料理は嫌いな方だけれど、おいしいものへの感度は高い、そんな編集Sが挙げたのは「第11回 いたわるワンタン」です。
タイトルの通り読むだけでホッとして、気持ちが整うようなエッセイ。繊細さのなかに温かみやユーモアを感じられる言葉たちが心と五臓六腑に染み渡ります。

この回で紹介されているのはモロヘイヤの食感が涼やかな夏向きのワンタンレシピ
この回で紹介されているのはモロヘイヤの食感が涼やかな夏向きのワンタンレシピ

寿木けいさんの連載はいつもタイトルがすごい! 本(かつてはCDがそうだった)で言うならタイトル買い、ジャケ買い、といえるほど、毎回驚かされ、内容を読んで、うーんと納得しています。
私的ベストタイトルは、第11回「いたわるワンタン」。
自分がワンタン好きなのもあるけれど、なんかもう、タイトルから「いたわり」を感じました。今でもワンタンを食べるたびに思い出すタイトルです。
(編集S)

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