2022.6.25
【ひろゆき VS 竹中平蔵 炎上必至の口喧嘩対談】竹中平蔵がパソナ会長になった理由とは?
金持ちになった経済学者は2人しかいない
ひろ ベーシックインカムはじめ竹中先生は今でも様々な提言をしてますけど、これまでの実績で言うと「経済を豊かにするために非正規雇用を認めました。同時に社会保障も充実させるべきです」の後者の主張は捨てられて実現しなかったじゃないですか? ベーシックインカムとかの政策についても、「竹中平蔵がベーシックインカムを良いと言った。ということは本当に大切な社会保障がまた疎かになる」って国民が思うのは当然ですよね。
竹中 それは政権の信頼感の問題ですよね。私は今、政権の中にいませんから――
ひろ えーと、僕は今「政権の信頼感」の話ではなく、「竹中平蔵さんの信頼感」の話をしています(笑)。
竹中 私を信頼してくれる人はたくさんいます。ネットの偏向した情報だけを見ている人は信頼してくれないでしょうね。
ひろ 別に竹中さんを責めてるわけじゃないですよ(笑)。僕、金儲けしてない経済学者信用してないですから(笑)。
竹中 ん?
ひろ 要は、経済学で経済の動きが読めるのであれば、基本金持ちになってるはずなので。全然金儲けてないやつが経済語ってるのが、納得いかないんですよ。竹中先生はちゃんと儲けて――
竹中 参考までにお伝えすると(笑)、歴史的に経済学者でお金儲けた人は2人しかいないって言われてるんですよ。
ひろ はい。
竹中 ケインズ*10と――
ひろ 竹中平蔵。/(同時に)竹中 リカード*11。
竹中 違いますよ(笑)。株式投資で儲けたケインズと、ワーテルローの戦いでイギリスが勝つと予想し英国債で大儲けしたリカードの2人だけだと言われてます。
ひろ 竹中先生が3人目ということですね(笑)。「竹中先生の信頼感」に話を戻すと、仮に竹中先生が提案する政策自体に説得力があったとしても、その信頼感がない限りは叩たたかれるわけですよね。
竹中 それは悪意を持った人物が徹底的に私を叩いているからですよ。ひろゆきさんだってその1人なんじゃないですか?(笑)
ひろ えっ(笑)。まぁ確かに、僕が竹中さんについて語ったYouTubeの切り抜き動画で、そういうイメージを拡散した人がいるみたいですが……。
竹中 これとかひどすぎるでしょ。こういう動画でも、僕に対する悪いイメージが広まっているんです。
ひろ さっきはイチャモンって言われましたけど(笑)、竹中先生は言ってることは正論なんだけど、その正論を動かすプロセスに入り込んで私的な利益を得ているって多くの人が考えてるんです。
竹中 「私的な利益を得ているのではないか」って言うのであれば、そのエビデンスを出してほしいんですよ。私がどういう利益を得てるっていうんですか?
ひろ いやいや、竹中先生はパソナという会社の株主で、パソナが利益を上げているわけですよ。
竹中 私は株主ですけど、ほんのちょっとしか株持ってないんですよ。
ひろ いやけど、上場企業の株を持っていて、かつ役員報酬ももらってる。そりゃ利益を得ているのは事実じゃないですか?
竹中 だってそれは労働の対価ですよ!
ひろ 労働の対価だとしても、パソナの株価が上がり、収益が上がることで、竹中先生にお金が入るのは事実じゃないですか。そのことを否定しちゃうから、逆にうさんくさくなるんですよ。
竹中 いやいや。だってね、例えばこの業界にはリクルートとかパーソルとか大手があって、私が所属しているパソナは社会貢献事業を多くやっているので、少なくとも短期の利益率ってのはそんなに高くないんですよ。
ひろ いや、利益率の話なんかしてないです。利益の額の話です。
竹中 利益の額もそうですよ。業界でそんなに高くないんですよ。
ひろ 2021年度の決算、利益いくらでしたっけ?
竹中 純利益は65億くらいですよ。だって商社とかってのは3000億とかですから。
ひろ いや別に商社と比べてるわけではないです。要は、数十億円の利益を上げている会社の会長で、そこで役員報酬をもらい、かつ株を持っている人が、お金持ちじゃないって言うのはさすがに一般市民からみたら「いやそれ違うでしょ」ってなりますよ。
竹中 そりゃ、「私はお金持ってる」って普通言わないでしょ。「いやいや、私は大したことないです」って言うでしょ普通。
ひろ いやいや、言いますよ、一般的には言いますよ。上場企業の株を持っている会長だったら、それは株もお金も持っているのが事実じゃないですか?
竹中 じゃあ「私たくさんお金持ってます」ってここで言うんですか? そんなの社会常識としておかしいでしょ。「持ってるでしょ?」と聞かれたとしても「私はそんな大したことありません」って言うのが普通の会話じゃないですか。それに対して「お前持ってるだろ!」っていうのは、単なるイチャモンだってさっきから言ってるんです。
ひろ まず他の人はそこまでのお金のある生活はしてないわけじゃないですか。
竹中 いや知らない。
ひろ 一般の人と比べて上場企業の株持ってて――
竹中 いやじゃあね、「日本人の平均所得より私は高いです」とは言ってもいいですよ。でも高所得者の中で見ると、私なんて全然大したことないですよ。所得には「労働所得」と「資本所得」の二種類しかありません。実業家になってIPOすれば資本所得が入って相当の金持ちになる。しかし私は労働所得しかありませんから、大したことはないと言ってるんです。お金を稼ぎたいと思っていたら私は実業家になっていましたから。
派遣労働の話で言うと、規制緩和は90年代からずっと続いてきたもので、小泉政権はそれを受け継いだだけです。かつ、私は派遣を担当するような厚生労働大臣ではありませんから、それに直接タッチしたわけではありません。加えて、あのとき行われたのは製造業の派遣解禁だけれども、私が所属しているパソナは製造業の派遣を一切やっていません。それを印象だけ重ねて、悪意を持って私を悪者にしようという形で議論がなされているんです。何でそんなふうに悪意を持たれるのか、私には理解できません。適当に人の悪口を言って、溜飲を下げる――それでは社会は良くなりません。