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川村エミコ「わたしもかわいく生まれたかったな」

川村エミコ、18歳の出会い

 その日からヒーローです。
 どんなに好きな人が出来ても、私の中でいつでも別格で1番のヒーローです。

 Iくんは南の方の血が少しばかり入っているのではないかしらと思う割と濃い目の顔で、軽い天パ。しかも、天パに惑わされていないタイプ。天パを自由に操り、オシャレ髪型に生かしちゃう天パくん。
 的場浩司さんを少し背を高くして、優しくした、仲村トオルさんの様な人。つまり、仲村トオルさん。
 努力しているのは一切見せないタイプ。いつ頑張っているのかなぁってくらい爽やか!
 Iくんが歩いた後は颯爽と風が少し吹いているイメージ。実際吹いていたんじゃないかな……。
 Iくんはちゃんとリアルに生きていて、デカいこととか言わない。「そーだなぁー。」が口癖で話している時に優しく会話に入る人。

 当時、Dくんといういつもダボっとしたすごい黄色のバスケットユニフォーム(ちなみに背番号は3番)にダボっとした半ズボンを履き、「チャラく見えますか? でも自分学級委員長です。大学入ったらサークルまとめたいっす!」って男の子がいました。
 そのDくんが、私が暗かったり先生にボロかすに怒られているのを見て、話したこと無かったのに、私を救ってくれようとしたのか塾の授業終わりに突然、
「自分の人生。自分が主人公って思わなきゃやってらんないじゃん!」
「川村の人生は川村が主人公だぜ!」
と言ってくれたのですが、得意の、顔が「ム」になりまして。顔が「ム」になりますと、心が動かなくなるのですね。
 私は「う、うん。そうだね。」と、そうだねと思ってない顔で答えました。

 22年前の当時、きっともっと前からあるのでしょうけど、世の中にはびこる「主人公理論」。
 Dくんのその考え方は理解出来ても、なんでしょう、「人生楽しいですか?」って聞いたら、「すんごい楽しい!」と全面笑顔で答えるその雰囲気をどーしても受け入れられずで……。「いや、浪人中だよ! つらいっしょ!」と思っちゃうタイプでした。
 Iくんはこの話をした時、「まぁ〜、気にすんなって!」と笑ってくれました。「まぁ〜、気にすんなって!」から始まる男性のタイプについて教えてくれました。いちいち惑わされている私のことを笑ってくれていました。
 なんでしょう。決めつけない。誰のことも。
 Dくんの良いところもたくさん見つけられるようになりました。
 Iくんはそんな人です。

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川村エミコ

かわむら・えみこ●1979年神奈川県生まれ。お笑いコンビ『たんぽぽ』のボケ担当。主な出演作品に日本テレビ『世界の果てまでイッテQ!』、フジテレビ『めちゃ2イケてるッ!』、東海テレビ『スイッチ!』など。
オフィシャルブログ→https://ameblo.jp/sienne04
Twitter→https://twitter.com/kawamura_emiko
YouTubeおかっぱちゃんねる川村エミコ公式動画館→https://www.youtube.com/channel/UCGkqb7PyCVGojtVkAOL58Bg

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