よみタイ

鈴木涼美「○○○な女~オンナはそれを我慢している」
よみタイでの大好評連載「アラサー女がそんなことで喜ぶと思うなよ」(書籍好評発売中)を終えた鈴木涼美の次なるフェーズは、オンナ目線の女性論。ふと見渡せば、耳に目につく、いろんなタイプ・○○○な女たち。女の敵は女じゃないけど、ちょっとどうなの、それでいいの、な現代女性像を浮き彫りに。

偽造サッパリ系女〜セフレにぴったりなのはそこそこ面倒臭い女だって話

美女がふらっと家に来て、「私ってあなたのなんなの?」など関係性をはっきりさせよ的な詰問など一切せず、「最近私なんか結構色々考えちゃってね」など面倒臭い会話もなく、「結婚願望とかあるの?」など地雷いっぱいの将来の質問をしてくることもなく、「他に女いるんでしょ」などつまらない疑いをかけられることもなく、缶チューハイ一杯でエッチな気分になってその気分をさっと具現化し、「じゃあ帰るね」と次の約束を迫ることもなく、深夜のうちに帰ってくれる。

一度セフレ関係になってしまったら正妻の座はもう諦めたほうがいい

すなわち現実世界ではなかなか難しいが、AVの世界でよくある、最高に都合の良い独身男の理想

実にくだらないが、それを思い出すと、セフレ関係になってしまうと恋人同士に昇格するのが難しいというのは、最初から女子のスペックの違いに問題があるというよりも、一度手に入れた夢のような現実を、男がそう簡単に手放すわけがないというところにその問題の本質があるのがわかる。大きくなったらクジラになりたいと言うメダカの兄妹やペンギンになりたいと言うスズメの兄妹を歌った歌があったが、あれは多分、彼女になりたいと夢想するセフレの歌である。

だから好きな人とうっかり、男にとって都合の良いセックスはできるけど恋人同士の面倒臭いアレコレは省略、という関係に陥ってしまったとしたら、あなたの容姿や性格その他全然問題はないし素敵だし可愛いし魅力的なのはわかってるけど、できればその男の正妻の座を諦めて次の男に移った方がいいというのが私の個人的な、しかし色んな人の血と涙の経験則から導き出された意見。

次に彼が付き合う彼女が必ずしもあなたより頭が良くて顔が綺麗で収入があって育ちが良くてセックスも良いとは限らないけど、あなたより先に女側の要望を議論の机上に乗せたという点ではあなたより優れている。

そもそも本妻にされづらい女もいるけど
そもそも本妻にされづらい女もいるけど

もちろん、そんな順番関係なしに、男にとってできれば正妻の位置には置きたくないが、是非とも愛人の位置には置きたい、という星の元にいる女というのもいて、それは大体

①親に紹介したくない(刺青がすごいとかナイショの経歴があるとか夜職だとか)
②子供を産んでほしいと思えない(喫煙者だとか子宮の健康が心配とか年齢がいきすぎてるとか)
③家族と思われたくない(お行儀が悪いとか育ちと口が悪いとか)
④信用していない(他に男がいるとかチャラチャラ遊びまわっていそうだとかパパ活してそうとか)

のうち2個くらいが当てはまっていることが多い。
ちなみに私は3・5〜3・7くらい当てはまっているので、もう出家しようかと思う。

1 2 3

[1日5分で、明日は変わる]よみタイ公式アカウント

  • よみタイ公式Twitterアカウント
  • よみタイ公式Facebookアカウント

関連記事

新刊紹介

よみタイ新着記事

新着をもっと見る

鈴木涼美

すずき・すずみ●1983年東京都生まれ。作家、社会学者。慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、東京大学大学院学際情報学府の修士課程修了。大学在学中からキャバクラ嬢として働きだし、20歳でAVデビュー、出演作は80本以上に及ぶ。2009年から日本経済新聞社に勤め、記者となるが、2014年に自主退職。女性、恋愛、セックスに関するエッセイやコラムを多数執筆。
公式Twitter → https://twitter.com/suzumixxx

週間ランキング 今読まれているホットな記事