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小池克臣「No Meat,No Life.を生きる男の肉だらけの日々 肉バカ日誌」

和牛ならではの旨味が爆発する絶品ハンバーガーが存在した!

HENRY’S BURGER(ヘンリーズバーガー)/代官山

市ヶ谷にある焼肉の名店「炭火焼肉なかはら」の系列店として、代官山というオシャレな街にあるのが、ここ「ヘンリーズバーガー」。

「ヘンリー」とは炭火焼肉なかはらの店主・中原さんがアメリカで生活していた頃の呼び名であり、本場・アメリカのシンプルなハンバーガーを食べてもらいたいという気持ちの表れだろう。

パティに使われる牛肉は、もちろん東京の焼肉屋の中でもトップレベルの肉質を誇る炭火焼肉なかはらと同じ雌の黒毛和牛。

極上の和牛の旨味を全て味わえるように、食感がゴロゴロと感じられるような超粗挽きのミンチをツナギ無しで使用する。

焼き方は特殊で、鉄板の上にパティを乗せてから、金属の重しでパティを押しつぶし、余計な脂を落としている。
この焼き方をすることで、ツナギが入っていないにもかかわらず、パティがバラバラになることもなく、純粋に肉の旨味を味わうことが出来るのだ。

ゴロゴロと肉の食感が感じられるパティが絶品
ゴロゴロと肉の食感が感じられるパティが絶品

ハンバーガーの美味しさの決め手の一つは全体のバランス。
このバランスが極限まで計算し尽くされているのがパティが1枚のシングルだ。
最もオーソドックスなハンバーガーで、甘みや酸味のマリアージュ、食感の妙など、完成度が高い。

ただ、肉好きの方であれば、パティが2枚入ったダブルに心惹かれるだろう。

ちなみに肉バカは今まで何度もヘンリーズバーガーで食べているが、シングルは一度しか食べたことがない。
どうしてもダブルの誘惑に勝てないのだ。

ダブルの誘惑には勝てない……
ダブルの誘惑には勝てない……

和牛焼肉KIM(キム)/白金

ヘンリーズバーガーのような焼肉の系列店というわけではなく、焼肉店そのもので食べることが出来る最上級のハンバーガーがある。

昨年、本連載でも紹介しているが、KIMの料理長(通称ジャムおじさん)が作り上げるハンバーガーが信じられない程美味しい。

最近は肉よりも小麦粉に憑りつかれているジャムおじさんの仕込みは、グッと力を込めて小麦粉をこねるところから始まる。
丹精込めて仕上げた生地を寝かせてじっくりと発酵を待つ間にハンバーガーの具材の準備だ。

パティに使用されるのはKIMで仕入れる雌の黒毛和牛で、適度な噛み応えを残すような粗挽きにされる。

出来たて熱々でテーブルに登場する絶品ハンバーガー
出来たて熱々でテーブルに登場する絶品ハンバーガー

素材の味わいをダイレクトに味わうベーシックなパティ以外に、同じ和牛を使用したメンチカツを挟むメンチカツバーガーもある。

また、ジャムおじさんは、ハンバーガーソースにも手抜きはしない。
かつて洋食のコックだった経験を活かし、バンズとパティの一体感を生み出す濃厚で味わい深いソースが完成した。

全ての準備が終わり、ジャムおじさんはバンズやパティを焼き上げ、出来立て熱々の状態でテーブルに運ばれてくる。

バンズは小麦の香りが広がり、パティから溢れ出る肉汁を見事に受け止め、口の中で小麦と和牛が強く抱き合うような一体感が感じられる。

専門店ではなく、1日に多くても5個か6個程度しか作らないからこそ実現するクオリティというものがある。

あまりの美味しさに、ランチでハンバーガーを売ることをお願いするのだが、ジャムおじさんは頑なに首を縦に振らない。

手間がかかり過ぎて、量産は出来ないとのこと。

この為、誰でもこのハンバーガーを食べられるわけではなく、常連さんが中心になる。

だからこそ、焼肉好きだけでなくハンバーガー好きもキムに通って、ジャムおじさんのハンバーガーにかぶりついてみて欲しい。

こちらがメンチカツバーガー
こちらがメンチカツバーガー
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小池克臣

こいけ・かつおみ●1976年、神奈川県横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。焼肉を中心にステーキやすき焼きといった牛肉料理全般を愛し、さらには和牛そのものの生産過程、加工、熟成まで踏み込んだ研究を続ける肉の求道者。著書に『No Meat,No Life.を実践する男が語る和牛の至福 肉バカ。』がある。
公式ブログ「No Meat, No Life.」→ http://d.hatena.ne.jp/BMS12/

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