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小池克臣「No Meat,No Life.を生きる男の肉だらけの日々 肉バカ日誌」

肉バカが1年間焼きまくって選んだ☆☆焼肉店13選【焼ニシュラン2018】その3

【インスタ映えなど超越した深い味わいのいぶさな牛】☆☆[いぶさな]

見島牛と並んで日本古来の純血種とされる”竹の谷蔓牛”。

そんな竹の谷蔓牛と黒毛和牛のハーフである”いぶさな牛”専門の焼肉店を美食の王様・来栖けいさんがオープン。
チャラチャラした焼肉ではなく、純粋に素材であるいぶさな牛の味わいを追求した焼肉だ。

正直インスタ映えはしないかもしれない。
しかし、深みのある味わいを楽しめる。

いぶさな牛はコクと風味があって、どこか懐かしい牛肉の味わい。
1枚1枚来栖さんが行う火入れも独特で、焼肉というより一口ステーキに近い。
シンプルな中に真似の出来ない理論が詰め込まれてる。

とにかく「ウニやキャビアより牛肉が好き」という方にこそ食べて欲しい。

【日本の焼肉史に最初の革命を起こしたパイオニア】☆☆[スタミナ苑]

焼肉と言えば安い肉をタレで揉み込んで食べるのが一般的だった時代に、鮮度と品質にこだわった焼肉を提供し、当時の総理大臣まで並んで食べたという話が広がった、日本一有名な焼肉店が「スタミナ苑」

諸説ある日本の焼肉史だが、第一次革命を起こしたのは、ここスタミナ苑であることは間違いないであろう。
そして、ジャンボやぱっぷHOUSEによる希少部位の第二次革命、よろにくによる割烹のような肉料理の第三次革命へと、歴史はつながっていく。

革命を起こした名店は何十年経っても錆びつかない。
常に進化を続けているからだ。

寝る間を惜しんで仕込むホルモンはどれも秀逸。
鮮度抜群で、臭みなど微塵も感じられない。
もし知り合いにスタミナ苑の常連さんがいるなら一緒に行って、ぜひ常連コースを頼んでもらってほしい。

ただでさえ良質なものしか扱わないスタミナ苑の仕入れたホルモンの中から、さらに最高のものだけが厳選され、さまざまなアレンジ料理まで食べることができる。

これを一度食べてしまったらもう我慢することが出来なくなるだろう。

【パウダースノーのごとく上質の霜降りはここならでは】☆☆[炭焼 金竜山]

焼肉界の最高峰と称される名店「炭焼 金竜山」。

雪山登頂に例えられるほど見事な霜降りが名物で、カルビ→中カルビ→上カルビ→特上カルビと標高が上がれば上がるほど、その雪は険しく深くなる。

そして頂上付近の特上ロースのサシはまさにパウダースノーのごとし。
部位ごとのメニュー表示が主流となった現在でも金竜山の正肉はカルビ(並、中、上、特上)とロース(並、特上)のままなのも潔い。

ただしカルビと言ってもバラはあまり使われておらず、サーロインやザブトンなど、サシの入り具合でその都度提供される部位が変わる。

金竜山の魅力は、この見た目の美しい肉だけでなくタレにもある。
ビッシリ入ったサシにもかかわらず、それをまろやかに味わえるのはタレのおかげなのだ。
おそらく去勢メインであると思われるが、白米片手に勢いよく食べる分にはそんな事は一切に気にならない。
これこそが”金竜山”の命と言っても過言ではない。

また、今ではあまり見かけなくなったノスタルジックな雰囲気とぶっきらぼうながら実は優しいおばちゃんといった要素も、焼肉だからこそ逆に喜んで受け入れられるのだろう。

かつては月一で通っていたが、現在は予約が取りにくくなる一方で、ついつい間隔が開いてしまうのだが、やはり半年に1度くらいはおばちゃんの笑顔を見ながら登頂に臨みたいものだ。

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小池克臣

こいけ・かつおみ●1976年、神奈川県横浜の魚屋の長男として生まれたが、家業を継がずに肉を焼く日々。焼肉を中心にステーキやすき焼きといった牛肉料理全般を愛し、さらには和牛そのものの生産過程、加工、熟成まで踏み込んだ研究を続ける肉の求道者。著書に『No Meat,No Life.を実践する男が語る和牛の至福 肉バカ。』がある。
公式ブログ「No Meat, No Life.」→ http://d.hatena.ne.jp/BMS12/

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