スタイリストの栗原登志恵さんが、2つの町を拠点にイタリアに暮らして約15年。
夫、アメリカン秋田犬のクマちゃん(4歳♀)とともに、
都会と田舎、それぞれの生活を楽しんでいます。
イタリアでの日々を通して提案する、心地よい暮らしとは――。
日本に住んでいても、簡単に取り入れられるヒントの宝庫です。
2021.11.16
秋仕度の部屋のしつらい

アメリカン秋田犬のクマとの暮らしも4年になりました。
アッシジの田舎暮らしでのクマは、リスや野うさぎを追いかけたり、
土の中の何かに興味が湧いて掘り起こし、鼻先を土だらけしたり。
庭で楽しそうに過ごしています。
一方、ミラノでは、バールの床に散らばっているブリオッシュの小さな食べこぼしを、
掃除機のように真剣に臭いを嗅ぎながら口に入れていたりしています。

アメリカン秋田犬の毛は、ダブルコートで密度が濃く
時期によっては抜け毛が気になります。
冬毛に替わる前の秋には、ブラッシングを何度しても抜ける一方…
“また掃除しなくちゃ…”と、以前はネガティヴな気持ちもありましたが、
今ではクマのお陰で掃除ができて、家がキレイになる!
ありがたいことだと気持ちを切り替えました。

そんな掃除や片付けをしている合間に、
キッチンエイドの上に埃除けにと掛けていた無地のナプキンから
キノコのナプキンに何気なく変えみました。
一瞬にキッチン周りの印象が変わり、秋色の季節感が増します。
楽しい気分を運んでくれました。

秋から冬へ、アッシジの季節は一気にピッチを早めます。
ギリシャのお土産屋さんで購入したポンポン付きのルームシューズを準備したり、
椅子にはブランケットを掛け、暖炉や薪のストーブの側には薪を用意しました。
秋の向こうの冬へ向けて、本格的な仕度が始まります。


そして、やがて迎えるクリスマス。
来月に控えるのは、クリスマス仕様の準備です。
寒さが増すがゆえにあたたかみのある楽しみに、気持ちが満たされていきます。