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畠山理仁「アラフォーから楽しむ選挙漫遊記」

『日本列島全員立候補』か『日本列島全部無投票』か。どちらの未来を望むのか?

被選挙権を行使する割合は、約25万分の1

 日本では、18歳以上の日本国籍を有する人は等しく選挙権を持っている。一方、選挙に立候補する権利(被選挙権)は、選挙の種類によって異なっている。

 市区町村議会議員、市区町村長、都道府県議会議員、衆議院議員は「25歳以上」。都道府県知事や参議院議員は「30歳以上」。

 日本国籍を持ち、一定の年齢に達すれば誰もが手に入れる「被選挙権」は、「選挙権」と同様に誰からも侵されることのない大切な権利だ。

 だからこそ思う。みんな、もっと選挙に出るべきだ。

 こんなことを言い出す私を「頭おかC」と思う人も多いだろう。わかっている。あなたは間違ってはいない。大正解だ。

 でも、私はこんな頭で20年以上も選挙現場の取材を続けている。なんとかなっている。早いところ、みなさんが考える「常識」で、私を選挙の現場から退場させてほしい。それくらい、今の日本の選挙人口は少ない。

 今、日本では圧倒的多数の人が選挙に出る権利を持っている。しかし、その権利を行使する人は極めて少ない。

 たとえば、2017年の衆議院議員総選挙(定数465)に立候補した人の数は1180人だった。このときの有権者数は約9千697万人。このうち、18歳以上〜25歳未満の人口は約840万人だから、被選挙権を持つ人は8千857万人いた計算になる。これを立候補した人の数で割ると、実際に被選挙権を行使した人は、約7万5000人に一人しかいない。

 同じように2019年7月の参議院議員選挙(立候補者370人。被選挙権は満30歳以上)で計算すると、約25万人に一人しか立候補していなかった。

 立候補自体が大変なことだとよくわかる数字だ。そして、選挙に行かなかった人たちの理由の一つが「投票したいと思う人がいなかった」というのもうなずけるだろう。

 でも、もし、そうであるならば、参加人数を増やして、「自分に考えの近い人」が選挙に出てくれる社会にするしかない。立候補する人が誰もいなければ、代議制民主主義は成り立たないからだ。

 ここで衝撃的な数字を紹介したい。

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畠山理仁

はたけやま・みちよし●フリーランスライター。1973年生まれ。愛知県出身。早稲田大学第一文学部在学中の93年より、雑誌を中心に取材、執筆活動を開始。主に、選挙と政治家を取材。『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』で、第15回開高健ノンフィクション賞を受賞(集英社より刊行)。その他、『記者会見ゲリラ戦記』(扶桑社新書)、『領土問題、私はこう考える!』(集英社)などの著書がある。
公式ツイッターは@hatakezo

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