よみタイ

結婚相手は他人であることを忘れるな。離婚死別を想定しろ

離婚を選択肢にできないということ

つまりだ。
結婚したら万事OKではない。
そこから、関係性を維持するのはとてつもなく大変なことなのだ。
もう一度言うが、実の親より、長い時間を共にするのである。
もっとも実の親との関係が最悪の場合は置いておくとして……何かないわけがない!

よく、結婚と同時に専業主婦になる女がいる。
お相手が、地主の家系であったり、太い財産をもっているのであれば、経済的には、最悪、相手自身が働けなくなっても生活続行は可能なのかもしれない。
だとしても、女性問題が起きた時である。
さて、生活をとり、彼が夜な夜な女のところへ行くのを何事もなく見届けるのか。
慰謝料を踏んだくれるかもしれないが、お金の問題をクリアしないかぎり離婚という選択肢がとれない状態になってもいいのだろうか。

女問題だけではない。
旦那様が急に病に倒れ、仕事に行けなくなる可能性もある。
家族の介護問題も出てくるかもしれない。
結婚を考える時というのは、大抵、頭はお花畑である。
マイナスなことはあまり考えない。思い浮かんだとしても、頭の隅に追いやろうとしがちだ。
披露宴でのドレスや食事、引き出物のことが頭を覆いつくす。
しかし、考えなければいけないことは、彼と一生、人生を共にできなかった場合の保険である。

それが、お金である。
添い遂げる場合にも、旦那様に不慮の事態があれば、お金を稼ぐのは自分になる。
離婚となった場合、子供を引き取るのはどちらになるか。養育費は本当にもらえるのか。
ワーストプランを考えておいた方がいいわけである。

なんで、そんな不吉なことを言うのだ。と世間は言うかもしれない。
しかし、世間をみろ。
不吉なことしか起きていないじゃないか!!!
想定外のことが次から次へと起こっているではないか!!!
お花畑でいる場合でない。
冷静に考えろ。
実の親よりも長く生活を共にするとはどういうことか。

そりゃ、何事もなく幸せに暮らせたらベストですよ。
「私は大丈夫」
という謎の、自分は大丈夫という考えはどこからくるんだ?その根拠を教えてくれ。

念には念を。
女性たちよ、経済力を持て。
お金というのは、いざという時の選択肢を増やしてくれるものですよ。

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田村麻美

たむら・まみ●1984年埼玉県生まれ。立教大学経済学部卒業後、同大学院で経済学研究科博士課程前期課程修了。2015年に東京都足立区にTRYビジネスソリューションズ株式会社を設立し、税理士として活躍中。夫と娘の3人家族。自身の顔写真をカバーにしたデビュー作『ブスのマーケティング戦略』(文響社) は、「ブスが幸せな結婚&ビジネスでの成功」を叶えるための戦略を論じた画期的なエッセイ。刊行直後から話題となりロングセラーとなっている。「ブス」という現実に向き合い、あきらめず、粘り強く努力を続けた経験から、「がんばるブスたちが輝く日本をつくりたい」という骨太のライフワークを実践中。
『ブスのマーケティング戦略』は、集英社文庫から好評発売中。

田村麻美HP
http://tamuramami.com/

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