2019.4.4
味よし、ワインよし、雰囲気よし、で、まだ予約も取れるはず、の貴重なイタリアン〜アルモニコ〜
みなさまは“困った時の神頼み”的なお店ってありますか?
お料理がおいしくて、雰囲気が良くて、お値段もそこそこで、接客も良くて、予約も取れる。
例えば友人にそんなお店を紹介してって言われた時に、ちょっとご無沙汰していると状況がわからず躊躇してしまいますが、いつでも自信を持って教えられるのがここ「アルモニコ」です。
決して期待を裏切らないクオリティ、気取らずにいられる大人の空間、データ保存必至のお店ですよ。
ある日、5年間いた恵比寿から代官山に移転します、と佐々木泰広シェフから連絡をいただき、その日を首を長〜くして待っていました。
そして2018年7月にとっても素敵なお店ができあがったのです。
訪れてみるとカウンターに、テーブル席に、なんと個室まであることに高揚して「あの人と来るときはカウンター、あの人のバースデー祝いは個室かな」と妄想しっぱなし。あぁ、もう階段で4階までヒーヒー言いながら上らなくてもいいのね(恵比寿はエレベーターがなくて正直、辛かった)。
店内ではピッカピカの厨房で嬉しそうなササモニコ(私は佐々木シェフのことをこう呼ぶ)とスタッフが迎えてくれます。
一分の狂いもないセッティング、リラックスできる明るさ、そして視力2.5なの? って思わせるサービス。
だってテーブル席ってワインクーラーの位置にいるスタッフから一番遠いところにあるのに、呼ばなくてもグラスにワインがなくなるちょっと前に注ぎにきてくれるんですよ! 高級リストランテだってそれができないところもあるのに。
普段着に見えるけどオシャレだなって人いますよね。
ここはまさにそんな感じのお店です。
お料理は8,800円(税・サービス別)のコースのみ。
どのお料理も工夫を凝らしています。
例えば始めに出てくる「完熟トマトのジュレとモッツァレラチーズのムース」ですが、平たく言うと「カプレーゼ」なのです。
ところがササモニコはこれをカクテルグラスに入れてまったくの別モノにしてしまいました。
とろんとしたトマトのジュレはとっても甘くて、ミルクで溶いたモッツァレラチーズは生クリームと合わさって極上のなめらかさ。これが口の中で一緒にゆっくりと溶けていくのです。
こりゃ、たまらん。
バジルも香り高く、再構築と言えばその通りですが、そんな簡単な言葉で片付けられません。
ササモニコはあまり細かいことは言わないけれど、おそらくすご〜く手がかかっているに違いない。