2019.3.14
食通軍団が絶賛する無冠のリストランテ〜イル・ジョット〜
お待ちかねのお肉、これはジビーフですね。
いつも思うのですが新保さんのお肉は真っ赤なのです。前に取材したお店のもそうで、新保さんにどうして?って訊いたら「それを語るのには時間が相当必要です」と言われ、未だその謎は解けずにいます。
でもいくらお肉自体がおいしくても、焼き手がダメだとぶち壊し! ですが。
冒頭にも書いた通り、高橋さんは焼きの名手なので心配ご無用です。
でもって、↑が、↓こうなります。
お肉を焼くのに使っているのは焼鳥用の炭火のコンロ。ほぼ直火なんじゃないかってくらい近くで焼くそうで、火の中にお肉がいるような感じ。
あれでよく焦げないなぁと本気で思います。
表面のほんの1mmくらいがカリカリで、あとは真っ赤で潤いたっぷり。
ジビーフはいわゆる「やわらか〜い、溶ける〜」ってお肉とは真逆。
硬いのですが、噛みきれないとか顎が疲れるとかではなくて、野生のうまみっていうのかな、内側から力強さが伝わってくる感じ。
それで噛んでると香りがぷわ〜んとしてくる。
言葉ではこの感覚が伝わらなそうなので、ぜひ食べてください。
ラムはとってもやわらかい。いわゆる羊臭はほわっと感じるくらい。
え、臭いのは嫌?
何言ってるんですか、香りがなきゃ羊食べる意味ないですよ。でもラムなので本当に羊臭いのが好きな人には物足りないレベルですけどね。
しかしこの香りを残して、この焼き加減、天才だな。
それにしても、どうしてこのお店の評価がこんなに低いのかわからないな。
ということで、お料理がどんだけおいしいかをツラツラ書きましたが、このお料理をアットホームな雰囲気でいただけるというのが、さらにもっと素晴らしい。
なんていうか、アウェー感がないのです。久しぶりにお伺いした時は常連さんと一緒だったのでシェフもサービス担当の奥さまも受け入れ態勢万全だったかもしれないけど、その後、何度行っても「お帰りなさい」って言われているみたいな気がするのです。
だからなのか、ご家族でいらっしゃる方も多いですね。もちろんお子さまもいますが、みんなお行儀が良くて、大人の時間を壊したりするようなことはいたしません。
この店にはゆったりと優しい時間が流れています。
仕事モードではなくお友達とか恋人とか家族とか、気を張らなくて良い人と一緒に来たいお店です。