ステップ3　タイBLドラマの基本要素がぎっしり『En Of Love～TOSSARA～』

『En Of Love』は短編ドラマ3部作です。その中でも私のお気に入りは『En Of Love～TOSSARA～』。
4話完結という短いストーリーの中に、後述する先輩・後輩萌え、敬語萌えなど、タイBLの基本要素がぎっしり詰まった作品です。

大学の医学部に入学した新入生のガンが、数年前からずっと片想いしてきた工学部の先輩・バーに真っすぐにアプローチしまくる話。

「たとえ100人、1000人に口説かれても僕は誰にも興味はありません。先輩が好きです」
こういうストレートなセリフの連続にキュンキュンできるのも魅力で、私がタイ沼にどハマりするきっかけになった作品でもあります。

タイトル『En Of Love』の「En」はエンジニアのEnの略称。タイBLドラマの名作『SOTUS／ソータス』と同じく、大学の工学部が舞台です。
タイでは、工学部特有の作業着姿や、工学部の学生のみが持てるネジがデザインの学生章（ピン）がカッコイイと人気があり、BLドラマでも工学部が舞台の作品がたくさん作られています。

ステップ4　タイBLドラマの教科書的存在『2gether』

タイBLに馴染みのない人も、この作品名は耳にしたことがあるのでは？
『2gether』（全13話）は、タイBLドラマの代表的な存在。第5話の公開後（2020年3月）にはツイッター世界トレンド1​位を記録するほど世界中で大ヒットし、タイBLドラマの教科書といっても過言ではないほどの作品です。

大学に入学して素敵な恋をしようと思っていたら、ゲイの男の子にいきなり告白されてしまった主人公のタイン。彼を振り切るために、大学で1番人気のイケメン、サラワットに「偽の彼氏になって」と頼んだことから思いがけないラブストーリーが始まります。

ステップ３の『En Of Love～TOSSARA～』でタイBLの基礎を履修された方にはぜひ、この王道作品で、タイBLのディテールを思い切り堪能してほしいです。
ウィーラチット・トーンジラー監督による撮影現場での即興演出も物語にリアルさと温かみを増しています。

タイBLといっても、過激なシーンは無く、子どもも見られる内容。BLにまだちょっと苦手意識のある人や、家族とも一緒に安心して見ることができる作品です。

ステップ5　タイBL業界の裏側を楽しむ『Lovely Writer』

『Lovely Writer』は、タイではまだ珍しい男性のBL小説家Geneと、彼の作品を原作とするドラマで主演を演じる俳優のNubsibとの密かな恋を描いたストーリー。

このドラマの面白さは、タイBLドラマ業界の裏側が描かれていること。世間にバレてSNSで賛否両論とか、俳優の所属会社の対応、カップル売りしている相手の俳優の思惑などなど、作品はフィクションではありますが、「推しの俳優さんは本当にこんなことを体験しているのかも！？」と、リアルに想像しながら見てしまいます。

小説は書けるのに、実際の恋愛には奥手な小説家と、ぐいぐい迫るイケメン主演俳優のやり取りにワクワクが止まりません。胸キュンなラブラブなシーンも満載。
ここまできたらもう、どっぷりタイ沼にハマっていること間違いなし、です。