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【4位】荻上直子『かもめ食堂』が肯定する人間の欲望――それぞれの思い出を抱えて、人々は世界の終わりを生きる/「感想迷子のための映画入門」(伊藤弘了)

イラスト/高橋将貴
イラスト/高橋将貴

「感想迷子のための映画入門」は、『仕事と人生に効く 教養としての映画』の著者・映画研究者の伊藤弘了さんによる、映画の見方がわかる連載エッセイです。
映画を観るのは好きだけれど、その感想を、どう表現すればいいのかわからない。「面白かった」以上の言葉が出てこない。そんな方も少なくないのではないでしょうか。
本連載は、毎回1つの映画作品をピックアップ。ストーリーを追うだけでは見逃しがちな細部に注目して、作品に込められたメッセージを読み解いていきます。

連載第4回「荻上直子『かもめ食堂』が肯定する人間の欲望――それぞれの思い出を抱えて、人々は世界の終わりを生きる」(10月19日配信)では、フィンランドブームの火付け役にもなった荻上直子監督による人気映画『かもめ食堂』(2006年)を取り上げています。

この映画の舞台は、フィンランドの首都・ヘルシンキ。この町で日本食の食堂を営む日本人女性・サチエたちの日常が静かにゆるやかに描かれています。
公開当初から「セラピー映画」「癒し映画」などと評されることの多い本作ですが、そもそも私たちはなぜ『かもめ食堂』に癒されるのでしょうか。
伊藤弘了さんが独自の視点でその理由に迫ります。

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