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衆院選前必読! 笑って泣けてタメになる。選挙をめぐる人生ドキュメント『選挙漫遊記』 注目回ベスト5

【4位】金髪モヒカンの市議会議員誕生! 「勝手につくば大使」に会いに行く

4位にも単行本未収録回がランクイン。
連載第27回(2021年11月23日配信)は、2020年10月25日に投開票が行われた茨城県つくば市議会議員選挙で当選を果たした「勝手につくば大使」こと小村政文さんを直撃取材した回です。

金髪モヒカンの「勝手につくば大使」こと、小村政文さん。(撮影/畠山理仁)
金髪モヒカンの「勝手につくば大使」こと、小村政文さん。(撮影/畠山理仁)

小村さんは、大学進学を機に住み始めたつくば市を愛するあまり、2015年11月から「勝手につくば大使」と名乗って市の魅力を発信する活動を開始。ブログの執筆やフリーペーパーの発行など、地道な活動を続けてきました。

 小村さんにとっていちばん大切なことは、「『勝手につくば大使』としての活動を続けること」だ。しかし、市議になれば活動に制約が出る。これまでは「勝手につくば大使」のタスキをかけて活動していたが、これからは「選挙運動だ」と言われる可能性が出てきた。市民から「選挙のために大使をやってきたのか」と思われるのも嫌だったという。
 
 大いに悩んだ末、それでも立候補に踏み切った最大の理由はなんだったのか。
「つくばのためになるのなら、人生を捧げたいなと思ったんです。恩返しですね。5年間活動を続けてこられたのは、受け入れてくれた人たちがいたから。つくばが大好きだから、生きやすい街にしたいと根っこから思っています。それに、やってみなきゃわかんない。ダメならダメでしょうがない。僕はつくばのことをもっと知りたいし、もっと役に立ちたい。『選挙のためにやってたんだろ』という声は背負っていかなきゃいけませんが、そこは自分のこれからを見て判断してもらえたらと思っています」

こうした小林さんのひたむきな“つくば愛”は多くの読者の心をつかみ、「こんなに地域を愛して行動に移せる人はなかなかいない」「予想外に真面目な人だった」「めちゃくちゃ面白くて勉強にもなった」といった声が寄せられました。

小林さんは、選挙管理委員会で「通称認定」を受け、本名ではなく「勝手につくば大使」の名前で市議会議員選挙に立候補。激戦を制し、見事当選を果たしますが、2020年11月9日、市民5人から当選無効を求める異議申し立てが出されました。「勝手につくば大使」が通称として認められたのは違法だというのがその理由でしたが、市選挙管理委員会はこれを棄却。市民5人は、この決定を取り消すように茨城県選挙管理委員会に求めていましたが、それも2021年2月26日付で棄却されました。

小林さんの飾らない人柄と言葉に和みつつ、選挙候補者の「通称認定問題」についても、しっかり学べる記事となっています。

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