2021.8.29
注目対談! 『全裸監督』本橋信宏×『限界風俗嬢』小野一光「 ノンフィクションライターの歩き方」
「書く」人生じゃなかったら
本橋 でもさ、『写真時代』の奥付見て電話かけなかったら、全然違う人生だったかもね。
小野 そうですね。そうしたら白夜書房じゃない出版社に行って、多分、アルバイトだから何か届けに行ったりとかだけで、編集作業とか一切できなかっただろうから、つまらなかったと思うんですよ。白夜は本当に最初から全部やらせてくれて、撮影現場、インタビュー、原稿書き、全部やれるっていうのが良かったんだと思います。
本橋 私も大卒の時点でどこかの出版社に社員として入ってたら、自分で書きたいと思っていながら、なんだかんだ働いていたかもしれないよなと思うことはありますよ。それとも、つまんないって結局辞めちゃってたのかな。
なんとか書き続けていられて、60過ぎてヒット作にも恵まれたし、出会いに感謝!だよ。
小野 好きなことをして暮らしてるわけですからね。安定しないからこそ、ずっと面白いと思えているのかもしれません。
※後編へ続く
8月31日公開の後編では、お二人のインタビュー術が明かされます。
『限界風俗嬢』好評発売中!
過去の傷を薄めるため……。
「してくれる」相手が欲しい……。
そこには、お金だけではない何かを求める思いがある。
ノンフィクションライター・小野一光が聞いた、彼女たちの事情とは。
著者が20年以上にわたる風俗取材で出会った風俗嬢たちのライフヒストリーを通して、現代社会で女性たちが抱えている「生と性」の現実を浮き彫りにするノンフィクション。
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