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コロナ禍、五輪問題…政治に力を求める今こそ知って起きたい選挙の基本5選!

開高健ノンフィクション賞作家のフリーランスライター畠山理仁さんが選挙の現場を徹底的に取材してお届けしている「アラフォーから楽しむ選挙漫遊記」。
「よみタイ」が誇るこちらの骨太人気連載から、今回は、選挙の基本が学べる記事をご紹介します!
コロナ禍、五輪問題と、政治への注目が向かっている時期だからこそ、しっかり学んでおきたい選挙のイロハ。
静岡県知事選(6月20日)、東京都議会議員選挙(7月4日)、奈良市長選(7月11日)、そして必ず年内に行われる衆議院議員総選挙など注目選挙が目前に控える今、必読です!

(構成・文/「よみタイ」編集部)

公職選挙法でわかる、ウグイス嬢の日当

選挙の街宣車から候補者の名前を連呼したり道ゆく人に清き一票を呼びかけたりするウグイス嬢。
その報酬は「公職選挙法」によって細かく定められているって、知っていますか?

 そもそも、選挙運動はボランティア(無償)が原則である。例外的に報酬を支払える車上運動員(ウグイスやカラスと呼ばれる)や手話通訳者、要約筆記者の場合でも、基本日額は法律で「1万5千円以内」と決まっている。事務員や労務者は「1万円以内」。弁当代も「1人1食1000円以内」「1日あたり15人分×3食」などと細かく決まっている。
 これを超えると「運動員買収」の疑いが生じる。その場合の罰則は「3年以下の懲役もしくは禁固、または50万円以下の罰金」。
 けっこう重い。たとえ善意であっても、カニやメロンを贈ってはいけない。選挙を手伝う側も違反をしないようにくれぐれも気をつける必要がある。

車上運動員などの日額報酬は法律で「1万5千円以内」と決まっている。(撮影/畠山理仁)
車上運動員などの日額報酬は法律で「1万5千円以内」と決まっている。(撮影/畠山理仁)

ニュースで「公職選挙法違反で…」とよく耳にすることはあるものの、何が合法で何が違反なのか、日常生活でそこまで詳しく学ぶ機会はありませんよね。
うっかりいけないことをしていた……なんてことがないように、「ウグイス嬢のお給料」とか「街宣車のルール」とか、身近で関心を持てるトピックから選挙法について学んでみてはいかがでしょうか。

公職選挙法について学べる記事はこちらから。
大人のための「公職選挙法」講座、街宣車編。ウグイス嬢の日当1万5千円は妥当か?

異常に高い日本の「供託金」問題

続いてもお金の話。

「選挙に出るにはお金がかかる」というざっくりとしたイメージを持っている人は多いと思いますが、ウグイス嬢の日当同様に、何にいくらかかるのか明確に答えられる人はそう多くはないはず。

選挙に出馬するためには供託金を支払う必要があります。
供託金制度には、当選を争う意思のない人が売名などの理由で無責任に立候補することを防ぐ目的がありますが、日本はこの金額が世界と比べてものすごく高い!

どれだけ日本の供託金が高いかがよくわかるデータ。(資料作成/畠山理仁)
どれだけ日本の供託金が高いかがよくわかるデータ。(資料作成/畠山理仁)

衆議院選挙区の場合は300万円、参議院比例代表の場合は名簿登録者数×600万円。しかも、ある一定の得票数(没収点)に達しないと没収されてしまいます。

 日本の供託金の高さは国政選挙に限らない。都道府県知事選挙の供託金も300万円だ。これが政治の世界への高い参入障壁となり、立候補を断念する人が相当数いる。 たとえば、筆者が取材をした2016年の東京都知事選には21人が立候補した。これは「定数1」の選挙では候補者が多い部類に入る。しかし、もし、供託金がなかったら、もっと多くの人が立候補した可能性がある。

リッチな人が出馬しやすい選挙制度は本当に民主主義的といえるのか?
選挙制度の根幹として、きちんと知っておきたい問題です。

供託金問題の現状や論点がわかる記事はこちら。
日本370人、イラン約7500人! 国会議員選挙立候補者数の違いから考える「供託金」問題

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