2020.9.9
ディズニーランドと優しい噓
実はこちらのエッセイは本になるにあたって、今回が最終回になります。
1年弱読んでいただいた方、ありがとうございます。
気にかけてくださった方、ありがとうございます。
私にとって書くとは、心の奥底に埋まっていた気持ちのカケラをとにかく掘って掘って掘り起こすような作業でした。
カンカンカン!と叩いてみて、あ、心のカケラ、気持ちの破片がありそうだな、と思ったら、掘り進めます。(温泉を掘るのはこんな感じなのでしょうか。)
源泉を見つけたら、もうこっちのモノ!です。
気持ちがドババババと流れ出て来て、その瞬間、気持ちごとタイムスリップして、その時の私が勝手に動いてくれて、それを文字に起こしていきます。
キーボードを買ったのに、タイピングだと気持ちに追いつかなくて、いつまでも携帯のメモで書いていた事が唯一悔やまれます。
書き終えてみると、幼少期からの経験全てが今の私を作ってくれていて、繋がっていて、私の大事な部分であることが分かりました。
そして最後、小さな私がいつも見守ってくれている気持ちになりました。
「大丈夫? 大丈夫だよ。大丈夫。」って。
なぜでしょう。涙が出てきます。
これからどうなるかは分かりませんが、まだ日々は続きます。これからも手の届く範囲の人を大事にして、当たり前ですが、一生懸命に、自分の心と向き合って、些細な気持ちを自分なりに汲み取り、心の火の玉を握りつぶし、俯いて落ち込んだり、「ん? おかしいな」と思うことがあったら顔が得意の「ム」になったり、後ろを振り返ったり、怒ったり笑ったり、ゆっくりですが、最後にはちゃんと前を向いて生きていきたいなぁと思います。
グッバイ! イエスタディ! ハロー! トゥモロー!! 明日は明日の風が吹く~!!
みなさんの日々が今日も穏やかで良き日になりますように、です。
ではまたどこかで、です。
『わたしもかわいく生まれたかったな』10月5日発売!
連載を楽しみに読んでくださっていたみなさま、ありがとうございました!
単行本『わたしもかわいく生まれたかったな』は10月5日発売です!
単行本では、川村さん秘蔵のこけし写真や描きおろしイラスト、幼少期からのアルバムページなども収録。連載以上の“川村ワールド”をご堪能ください!