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桑田真澄の似顔絵に、いくつホクロを描くのが適当なのだろうか〜桑田真澄(プロ野球コーチ)

広島カープを、プロ野球を、いやいやスポーツ界をこよなく愛するイラストレーター、オギリマサホ。その愛ゆえか、職業柄か、なんだか気になる、なんとも魅かれる、スポーツ選手たちの顔、顔、顔……見渡せばスポーツ界にはイケてる顔面が大豊作。愛すべきその面々、ちょっと斜め下から分析しちゃいます!
桑田真澄(くわた・ますみ)●1968年大阪府出身。元プロ野球選手(ポジションは投手)、野球解説者、野球評論家で、現在はプロ野球コーチ。
PL学園高校時代は、清原和博との「KKコンビ」でチームを牽引し、春夏合わせて5大会連続甲子園出場。打者としても優れた才能を持ち、甲子園通算本塁打数も6本と、清原に次ぐ歴代2位タイの記録を持っている。1985年のドラフトで巨人から1位指名されてプロ入り後は、先発投手として活躍、投手最多タイ記録となるゴールデングラブ賞を8回受賞した。
現役引退後は、野球解説者として活動するかたわら、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修士修士号を取得するなど、野球理論やスポーツ科学を学ぶ多岐にわたる活動をおこなっていた。2021年1月から読売巨人軍一軍投手チーフコーチ補佐に就任。
弟はティーチングプロゴルファーの桑田泉。長男は元独立リーグ野球選手の桑田真樹、次男はタレントのMatt。

PL学園のKKコンビ、巨人のエース、Mattの父……みなが桑田に抱く印象とは?

プロフィールにもある通り、私はカープファンである。しかしそれは中学2年生の時に意図的に転向したためであって、それ以前は巨人ファンであった。
時は1980年代後半、小学生の私は中畑清の缶ペンケースを持ち歩き、“BIG EGG”こと東京ドームの完成に心躍らせ、巨人選手の応援歌が入ったカセットテープを毎日のように聴いていた。先日「サンサンササンサン~」で始まる桑田真澄の応援歌がつい口をついて出てしまい、巨人ファンであったことの痕跡は、生涯自分に残り続けるのだということを思い知らされたところだ。

ところでその桑田について、世間の人々はどのような印象を持っているだろうか。
清原和博とともに春夏合わせて5大会連続甲子園出場を果たしたPL学園の「KKコンビ」か。或いは早稲田大学進学と言われていながら巨人に一位指名された1985年のドラフトの記憶か。中牧昭二『さらば桑田真澄、さらばプロ野球』に描かれたようなダーティーなイメージか。若い人ならば「タレント・Mattの父」という情報が先に思い出されるかもしれない。

私自身はPL学園時代の桑田の記憶はなく、また『さらば桑田真澄、さらばプロ野球』が出版された頃にはすでにカープファンに転向していたため、思い出される桑田の印象は「若いのにすごいピッチャー」であり、「スプリットフィンガーファストボールという魔球みたいな名前のボールを投げるピッチャー」であった。
高卒2年目の1987年から先発の柱としてフル回転の活躍をしていた桑田は、またたく間に巨人の中心選手の一人となり、当時さまざまな媒体で取り上げられた。桑田が登場するマンガも多く、当時野球マンガを熱心に読んでいた私にとっては、そうした「マンガで描かれる桑田」の印象も強く残っているのである。

ところが、いくつかのマンガを読んでいて気が付いたことがある。それは「桑田のホクロの描かれ方」だ。桑田の顔には、確かにいくつかのホクロがある。数は多いものの、一つ一つをとってみれば、似顔絵を描く際にわざわざ描かなくてもいい程度の大きさのホクロである。しかし、桑田の似顔絵には必ずと言っていいほどホクロが描かれるのだ。

 

興味のある方は写真などで桑田の実際のホクロの数と存在感に注視してほしい
興味のある方は写真などで桑田の実際のホクロの数と存在感に注視してほしい
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新刊紹介

オギリマサホ

1976年東京都出身。イラストレーターとしてシュールな人物画を中心に雑誌や書籍などで活躍。中学1年までは巨人ファンだったのが、中2のときに投手王国・広島カープに魅せられ、広島ファンに転向。そのカープ愛が炸裂するイラストエッセイ『斜め下からカープ論』を刊行。野球のみならず、広くスポーツ界を愛している。
Twitter@ogirim

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