2026.3.1
まるでアニメの異世界に迷い込んだかのよう?緑の壁がそそり立つ、樽前山の「苔の回廊」【山の名&珍プレイス 第4回】
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狭まり、広がり、高く、低く、奥へ続いていく苔の回廊
では、苔の回廊を歩いていこう。ここからは連続した写真を見ていただきたい。



左右の岩壁はときに高く、ときに低くなり、中央の道のような場所もときに広く、ときに狭くなる。とはいえ、ある程度の傾向はあり、支笏湖付近の入り口は低く広く、中央部は高く狭く、最後には再び低く広くなる……というのが、だいたいの苔の回廊の雰囲気だと思ってほしい。



それにしても、文字通りに「回廊」だ。回廊とはすなわち「折れ曲がって長い廊下」という意味で、苔の回廊は何度も何度も曲がり、折れながら、次第に標高を上げていく。

緑の回廊を抜けても、お楽しみはまだ続く
支笏湖から3キロほどだろうか。回廊は次第に低く、幅も広くなって光が当たりやすくなり、地面が乾燥して苔が見られなくなっていく。すると、間もなく完全に開けて樽前山と風不死岳の間に広がる樹林帯に入り、その後は古い溶岩の上に広がる草原に足を踏み入れる。



あとはただ踏み跡のようなルートをたどっていくと、正式な登山道に合流する。札幌に近い大人気の山だけあって、晴れの休日は驚くほど混雑しているのに驚くかもしれない。一般登山道ではないわりに登山者が多い苔の回廊だが、それでも樽前山本体に比べればマイナーなルートだったことに改めて気づかされる。



交通の便が良く、全国から登りに行くべき北の名山と“名回廊”
先に樽前山は札幌に近いと書いたが、それ以上に近いのは新千歳空港だ。さらに近いのは苫小牧の街で、苫小牧港は本州の各地、具体的には八戸、仙台、大洗、名古屋とカーフェリーで結ばれている。意外なほど日本各地からの交通の便はよい。
樽前山は標高の低さゆえに日本百名山には入らなかったのだろうが、僕個人の視点で言えば、日本を代表する名山中の名山だ。その山頂へ苔の回廊を通って向かうルートは、コアな登山好きにすらほとんど知られていない黄金コースといってよいだろう。しかも難易度はさほど高くはない。


そうはいっても、苔の回廊はやはり一般登山道ではない。だが、それなりの経験がある人は、ルートを事前に調べて一度は歩いてみてほしい。そんな山中の隠れた名所なのであった。
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次回、連載第5回は4/5(日)公開予定です
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