2026.1.4
解放感たっぷり! だけど気軽に気を抜いては楽しめない!? 日本最奥の秘湯「北アルプス高天原温泉」【山の名&珍プレイス 第2回後編】
本連載では、アウトドア雑誌や山登りの指南本、TV番組や各種イベント出演でもおなじみの山岳ライター・高橋庄太郎が、豊富な山経験をもとに、自分の足でわざわざ見に行く価値がある、こだわりの山の名スポット・珍スポットを紹介していきます。
交通網が発達した現代だからこそ、大きなロマンや価値が感じられる「歩いてしか行けない」秘湯中の秘湯、北アルプス高天原温泉。
自分の足だけで往復46.7km、歩行時間26時間超えのこの秘湯、その歩いて、歩き続ける”行き方”をお届けした前編に続いて、後編では、その入り心地などを解説します。
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モリブデン鉱山の職人も体を癒した歴史ある温泉

登山口を出発し、2日目にやっと到着した高天原温泉。北アルプスのど真ん中の標高2054m地点にあるというのに、明るく開放的な空間には驚かされるかもしれない。ここはもともとこの付近で1950年代までモリブデンを採掘していた大東鉱山の職人たちが発見し、利用していた温泉だ。僕は未確認だが、高天原山荘から高天原温泉に向かう途中、右側(山側)の小さな沢を上がっていくと、当時の採掘場所が見つけられるらしい。
高天原温泉自体は、その名も「温泉沢」を挟んで両岸に露天風呂が設置されている。高天原山荘では「からまつの湯」と呼んでいるようだが、この周辺にほかの温泉があるわけではなく、一般的にはここが「高天原温泉」で通用する。

右岸(水が流れていく方向を見て右側)には脱衣場に屋根をかけた小屋風の人工物が2カ所。上流側が女性専用だが、下流側は男性用とされてはいないので、名目上は混浴だ(もちろん実際にはほぼ男性用)。そして左岸には、脱衣場も覆いもない完全な露天風呂。2~3人は入れるサイズ感でここも混浴扱いだが、これまで10回近く高天原温泉に入ったことがある僕も女性が入っているのは見たことがない。安全面では推奨できないものの、女性が人目を気にせずに入れるのは夜だけだろう。



解放感たっぷり! だけど気軽に気を抜いては楽しめない!?
女性に比べれば、男性は左岸の露天風呂も楽しみやすい。だが、気を抜いて湯船の脇に座っていたり、お湯から出て体を拭いているようなときに女性が到着したり、女性専用露天風呂から外に出てきたりすると、大いに慌てることになる。また、人がいないタイミングを狙って、裸のまま右岸から左岸、左岸から右岸にわたって両方の露天風呂を楽しむ人もいるが、これは非常に危険だ! 隠しておきたい場所を見られるだけならまだしも、裸足で岩の上や木の橋を慌てて渡ろうとするのは怪我のもとだ。とはいえ、すぐ目の前にある2つの温泉に入るために、いちいち体を拭いて服を着るのは面倒で……。現場での判断は各自にお任せするしかないが、とにかくご注意を!





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