2019.12.16
発信点はいつも他人への感謝。そもそもビジネスとは一体何か?~最終回にかえて
多くの皆様にご愛読・拡散していただき、9月に刊行された本連載の書籍も即重版となりました。ありがとうございます!
もちろん、よみタイではこれでMBさんとサヨナラではありません。来年2020年1月からリニューアルして、装いもあらたに新連載がスタート。詳細はおってまたお知らせいたしますので、どうぞお楽しみに!
本日の更新をもってこちらのコラムは最終回(リニューアル予定)となります。
1年間ご購読ありがとうございました。最後にまとめとなる内容をお届けします。
あらゆるものを教えてくれる「他人」という存在
結局ビジネスとは何なのか、人生とは何なのか、ファッションとは何か、個性とは何か。
こうした数あるジャンルの疑問に共通する答は「他人」です。
全ては、他人があって自分があるということをいかに理解できるかが物事を正しく進めるヒントとなるでしょう。
ビジネスとは他人のためにすることです。
日本の政経の教科書には「企業の目的は利潤の最大化である」とありますが、経営学の権威であるドラッカーは既にこれを否定しています。
「事業は顧客から創造される」と説く通り、ビジネスとは他人に幸せを与えるツールです。
利益が発生するフローを考えてみればこれは明白で、ビジネスとはまず他人に何かしらの喜びや満足度を与えて、その対価として利益が発生しているわけです。
つまり利益とは「他人に幸せを与えること」の副産物にすぎないわけですから、ビジネスの目的を副産物である利益に置くことは間違っています。
まずビジネスの目的は「他人を何らかの方法で幸せにすること」、これを理解しないことには正しい形を形成できません。
もちろんこれは利益を無視せよということではありません、継続可能とすること、顧客に価値を感じさせること、これらのためにお金をきちんと取らねばならない。
ここに関しては連載の他記事に詳しいので是非読んでみてください。
実はこれファッションも同じです。
誰も彼もが「何を着れば正解なのか」と考えますが、実は正解を決めるのは「他人」です。明日会う相手はどんな服装が好きなのか、好きなあの子はどんな着こなしを喜んでくれるのか。
他人を意識し他人に褒められることを考えた時に、「おしゃれだね」と言葉が出てきます。コーディネートを見るのはいつも他人です。我々は鏡越しや写真越しなど二次的にしか自分の着こなしを確認することはできない。
いつも他人がいて他人が評価してくれるからおしゃれは成立するのです。自己満足的なファッションでさえ他人を1%も意識しないものはないでしょう。そもそも「服を着る」という行為そのものが「他人がいるから」という理由に帰結するのですから。
もちろん「他人のため」と言われてもなんのヒントもない状態ではなかなか難しいでしょう。私の各種媒体では着こなしを考えるヒントがいくつも書かれています。
是非参考にしてみてください。
そして人生や個性など自己の領域も他人がいてこそ成り立つものです。
個性とはつまり他人との差異です。
他人がいなければ個性などという言葉すら必要なくなるはずでしょう。
自分の個性、つまり「自分らしさ」とは他人との接触や人間関係において見出せるものなのです。
そしてまさにこの個性に、自分の幸せが眠っています。