2020.6.11
メディア初登場! 発見不可能な路地奥のレストランで究極の“まかないアラカルト”を〜Take daikanyama
「ほうれん草のニョケッティ 契約農家さんの野菜とともに」は、サルディーニャ地方でよく食べる「ニョケッティ サルディ」というパスタのタケさんバージョン。
卵は使わず水、セモリナ粉とほうれん草だけで作り、もちっとさせています。
そこにイワシの頭と骨で取っただしとあさりだしに、玉ねぎ、イワシ、サフラン、トマトソースとバジリコを加えて作ったソースに煎ったパン粉をふりかける。このパン粉がソースを吸って野菜やパスタに絡むと、さっぱりの後にコクがやってくる。
なんだかツナっぽい味がしておもしろい。
隠し味はアンチョビらしいです。
これ、めっちゃおいしいパスタです!
クッタクタに煮込んだブロッコリーとサルシッチャとチーズとパスタのバランスがパーフェクト!
たぶん何かが多くても少なくてもダメなんですよ。
シンプルな味付けなのになぜか複雑味を感じるので訊くと、
「サルシッチャは玉ねぎと鶏ガラのだしで煮て、ブロッコリーは重曹をちょっと入れた水でクタクタになるまで煮てから合わせています」
って、まるで和食の煮物のような作り方。
その調理法や味付けはもとより、包丁の切り方、塩の振り方、料理する立ち居振る舞いの美しさに至るまでを教わったというのが渋谷の超有名イタリア料理店。
ここで3年間、“賄い”を作ったことがタケさんの料理の糧になっています。
「1年目は本当に何も言ってもらえませんでした。2年目でたまに『おいしい』とか言ってもらえるようになり、3年目になって『これはこうした方が良い』とかアドバイスをもらえるようになりました」と、さすが有名店で働く人たちの評価は厳しい。
「どうしたらおいしいと言ってもらえるのか、賄いのために家で下ごしらえをしていました。毎日、賄いのことしか考えていなかったですね」
でもこの賄い作りの3年間が、アレンジがいくらでも利く、今のタケさんのひと味違う定番料理を作っているのです。