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「妻が口をきいてくれません」夫婦問題カウンセラーはどう読む? 会話のない夫婦へ真剣アドバイスも

一方この旦那さんは……どこから突っ込んだらいいのか、という感じですが(笑)。
妻の様子がおかしいと思いつつ、お弁当も作ってくれるし、当初はそのうちなんとかなると思っていた様子がうかがえます。でも「そのうちなんとかなる」はNGの最たるもの!
マメに気遣って、「ありがとう」とか「どうしたの?」と妻の気持ちに寄り添う姿勢を見せないといけません。

11話より。妻はつらい気持ちを伝えたかっただけなのに…。
11話より。妻はつらい気持ちを伝えたかっただけなのに…。

この旦那さんは全く共感の気持ちを表しませんよね。実際にこういう男性は多いです。
バスで子供がぐずって大変だったと報告された際も「それは大変だったね」とひとこと言えばよかったんです。
それを悪気はないとはいえ、否定的なことばかり言うから、妻は「一緒に向き合ってくれない」と感じてしまいます。

男性は何か妻の様子がおかしいと思うと、機嫌をとるために「旅行に行こうか」とか言い出しがち。この旦那さんもプレゼント戦法をとっていましたね。
でも妻はそういう大きなことではなくて、日々のちょっとした労いやサポートを求めているわけです。

こういうことをカウンセリングでお話しすると、男性からは「そんなことでいいの?」「そんなことが不満とは思いもしなかった」という反応が返ってくることが多いのですが、男性が「そんなこと」と思うような日頃の小さな気遣いの積み重ねが、実はとても大切です。

もしも妻口夫婦がカウンセリングに来たら…?

理想をいえば、ケンカではなく、お互いの気持ちを伝え合って知ることで夫婦関係の改善に導きたいですが、この夫婦の場合、6年も仮面夫婦状態が続いているので、なかなか難しいですね。
お互いに意地があって、振り上げた拳をおろしづらくなっている状態ではないでしょうか。

13話より。夫婦の会話がなく「夫はかわいそうなんだろうか」と妻が思い悩むシーン。
13話より。夫婦の会話がなく「夫はかわいそうなんだろうか」と妻が思い悩むシーン。

ただ、この夫婦はもっと早い段階でどうにでもなったケースだと思います。
例えば、回想場面で、妻の不機嫌な態度に動揺した夫が茶碗を洗ったり洗濯をしたり動き出したことがありましたね。
「今さら遅い」という奥さんの気持ちもわかりますが、あそこは拳をおろすチャンスでした。

12話より。夫が花とケーキをプレゼントした際の妻側の視点。
12話より。夫が花とケーキをプレゼントした際の妻側の視点。

好きなモンブランのケーキを買ってきてくれたときもそうです。
奥さんは「誰の入れ知恵??」と頑なな態度を崩しませんでしたが、今さらだろうが、誰かの入れ知恵だろうが、やってくれたという現実を見てあげて、素直に喜ぶべきでした。
「ちょっと嬉しかった。でももうちょっと早くやってほしかったな」と伝えるチャンスはあったわけです。
そこで何も反応しないと夫にとっては「何をやってもダメだった」と余計に混乱してしまいます。

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高草木陽光

たかくさぎはるみ●HaRuカウンセリングオフィス代表、夫婦問題カウンセラー
9年間で約8000人のカウンセリングを行い、夫婦問題・家族問題で悩む人の心に寄り添いながら、解決に向けての手伝いをしている。美容師、育毛カウンセラーを経て、その後、結婚して専業主婦となったが、夫の束縛や価値観の押し付けに違和感を覚え、「結婚生活とは何か」を深く考え始める。その後、「離婚カウンセラー」の職業があることを知り、自分たち夫婦や、夫婦関係で悩んでいる人たちのために、必ず役に立つと確信。2009年に「NPO法人 日本家族問題相談連盟」の認定資格を取得し、夫婦問題カウンセラーとなる。「直そうとしないで、わかろうとするカウンセリング」をモットーに日々活動中。
著書に『なぜ夫は何もしないのか なぜ妻は理由もなく怒るのか』『心が折れそうな夫のためのモラハラ妻解決BOOK』(いずれも左右社)がある。
公式サイト:http://haru-counseling.com/

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