2021.6.20
読めばあなたも“タイ沼”の住民に!タイ式エンタメライターが教えるタイBLドラマのトリビア&必見5作
タイBLドラマの世界をもっと深く味わうための豆知識
ここからは、これを知っていればタイBLドラマをもっと楽しめるというタイ語やタイ文化の知識を6つ紹介します。
これをきっかけにBLだけでなく、タイの文化全般に興味を持ってくださる仲間が増えたらうれしいです。
1.名前の呼び方で関係性がわかる
タイBLドラマで恋愛関係に陥りやすいのは、先輩と後輩/年上・年下の関係です。
先ほど紹介した『Puppy Honey』や『En of Love』は先輩・後輩、『Lovely Writer』は年上と年下のカップルを描いています。
タイ語では、「ピー(พี่)」は年上の人の名前の最初につけ、「ノーン(น้อง)」は年下の人の名前の前に付けます。
例えば『Lovely Writer』では「P’Gene」と「N’Nubsib」と呼びあっています。
またタイ人は本名が長いので、学校でも職場でも短いあだ名で呼び合うのが一般的です。
2.敬語萌えはどこで見抜く?
「ピー」と「ノーン」の関係がある時、年下のノーンが年上のピーに最初は敬語を使っています。
大好きなのに、あえて敬語。これは萌えポイントではないでしょうか!?
日本語の「です・ます」にあたる言葉が、タイ語では「クラップ(ครับ)」と言い、語尾につけます。これがなければタメ語でしゃべっていることがわかります。
また、「クラップ」は単独で使うと「はい」の意味ですが、さらに丁寧に返事をする場面や、コミカルな場面でおどけて「クラッポム(กระผม)」と言うこともあります。
個人的には、『En of Love』『Lovely Writer』では年下が年上の人にずーっと片想いしていて、最初は敬語なのですが、最後にタメ語になるところが「尊い!」と思ってしまいます。
3.SNS と若者(ワイルン)言葉
最近のタイの若者(ワルイン)の間では、日本の若者と同じで、省略形や新しい言葉が次々と生まれています。
ドラマを見ていても新しい言葉がどんどん登場するので、私はしょっちゅうタイの若者をつかまえて質問攻めにしています。
BLドラマでは男性登場人物が多いので、“ちくちょう”“この野郎”“バカヤロウ”のバリエーションも多いのですが……リアルでタイ人相手には使えませんので、ここでの紹介は割愛します。
最近よく使われるワルイン言葉で、日本人の皆さんがタイ人に使ったらきっと目を見開いて驚くであろう言葉をひとつ教えます。良い意味の言葉なので安心して使ってください。
それは「パンプリイエー (ปังปุริเย่)」。「最高!」という意味です。
また、ドラマではSNSの画面が出てくることが多く、よく「555」と書いてあるのですが、これは笑い声を現しています。
タイ語では数字の5の発音が「ハー」なので、5を3つ並べると「ははは」と笑い声になるというわけです。