2020.6.27
「妻が口をきいてくれません」の結末をファンが徹底予想! 作者・野原広子さんの特別コメントも
結末予想2:離婚してほしい(子どもの立場から)
一方、同じ「離婚」予想でも、その理由を「子どもの立場」から語ってくれたのがジュンさん(30代女性)です。
「最初に読んだときから『うちに似てる』と思いました。うちの親もいわゆる仮面夫婦でした。いくら外面をよくしていても、子どもは気づいているものです。子どものためって我慢されるくらいなら、離婚してほしい。一番手のかかる小さい時期は過ぎているし、無理にやり直す意味もないような気が。不仲な親に挟まれて気まずい思いをするのは子どもです。家族で父親の実家に行った帰りの車の中の空気とか、いたたまれないですよ」
ジュンさんに、妻口の好きなところをたずねると「読むたびに結婚しなくてよかったと思えるところ」との返答が。
「(妻口の夫は)自分の言うこと、行動したことが、相手にどんな風に受け止められるか考えられない子どもっぽい人だと思う。(自分の)父親も似ているところがあって、読んでいるとムカつくけど、極悪人かっていうとそうでもない。(3話の)ケーキやお花を買ってきたのに喜ばれない出来事とか、妻の『なにトンチンカンなことしてるんだ』とイラつく気持ちもわかるし、夫側に立てば可哀想にも思います。
だから、どちらが悪いというより、合わない者同士でお互いに『自分のことをわかって〜!』『わかってくれない〜!』と思ってるから、イライラするのでは。かといって、完全に分かり合える人というのもいないと思うので、イライラしながらすり合わせるくらいなら、結婚しなくていいな、と。一人が楽です」
もともと野原作品の大ファンだというジュンさん。
「『離婚してもいいですか?』では、再構築するようなエンディングだったので、今回は“離婚エンド”が読んでみたいなというファン心理もあります」
結末予想3:離婚にメリットはないから現状維持
離婚はせずに現状維持を予想したのはシズカさん(40代女性)。
「こんなにリアルに自分の気持ちと重なる漫画はない!」と、妻口の大ファンを公言するシズカさん。特にリアルだと感じたのは、「『こんな高いの買ったの?』と言われてイラっとしたシーン(10話)」だそう。
「ブランドものとか家電とかじゃなくて、夫が文句つけてるのが洗剤みたいな日用品なのも、すごくリアル。こんなちっちゃいことにいちいち口出すなら、もっと他に気づくべきところあるだろ!って。自分に余裕がある時はそういうことを言われてもうまくあしらったり流したりできるけど、子育てや仕事でいっぱいいっぱいな時に、夫からの小言を受け止める余裕がない。夫にも自分にもイライラしてくる気持ちが、すごく分かるなあと思いました」
「あとは、ママとしか呼ばれない惨めさとか。(9話で)数年ぶりに口を開いた妻に対しても『ママ』と言ってましたよね? 『おまえのママじゃないよ!』っていう妻の心のセリフは、本当にその通り!と思いました」
「自分の深いところに眠ってたイライラを、この妻が表現してくれている感じがする」とまで話すシズカさんが、「離婚」ではなく「現状維持」を予想する理由とは?
「離婚したところでこの妻にあまりメリットがないと思うからです。明らかな不貞行為があったわけではないので慰謝料もそんなに取れないだろうし。それにこの夫って、離婚となっても何が悪かったのか理解できなそう。『自分は家族のことを考えていたのに離婚された夫』としてますます被害者ぶる気がする。何が悪かったのかもわからないまま離婚して、こっちは子ども抱えて一人で育てて、あっちは次の人と恋愛してとか、許せないでしょう!」
と、シズカさんはヒートアップ。
「怖いほどリアルなところが面白い作品だと思うので、結末も(実体験から)現状維持がリアルだと思います」とのことです。