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兄の孤独死に思うこと、「閉じたネット」の行方…8月の人気よみものTOP5

【1位】突然死した兄の汚部屋が語るもの—片付けは、供養かトラウマか/「犬と本とごはんがあれば 湖畔の読書時間」(村井理子)

(内容紹介)
『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』『黄金州の殺人鬼』など、多くの翻訳を手掛ける翻訳家の村井理子さん。
古今東西の書籍にふれた村井さんは、日々何を読み、何を思い、どう暮らしているのか……。
人気翻訳家によるエッセイ+読書案内。

イラスト/塩川いづみ
イラスト/塩川いづみ

翻訳家でエッセイストの村井理子さんによる連載「犬と本とごはんがあれば 湖畔の読書時間」から、8月10日配信の第3回「突然死した兄の汚部屋が語るもの—片付けは、供養かトラウマか」が、見事月間1位に輝きました!

回を重ねるごとに、ファンを増やしている本連載。
SNSなどでも「重いテーマでも語り口が軽快で引き込まれてしまう」「家族への複雑な想いに共感しかなない」「救われた」など、アツい支持の声が続々と集まっています。

村田さんといえば、長い間憎み疎遠だった実兄の孤独死をめぐる顛末を綴ったエッセイ『兄の終い』が話題ですが、この回でも、その兄が亡くなった後、アパートを片付けた際の思いが語られています。

 今もどこかで生きているように感じられる兄の、最期の日々の汚れを拭い去って、隅から隅まで磨き上げることで、兄が見た最期の光景があの汚れた部屋ではなく、私が磨き上げた部屋なのだと記憶を上書きしていく。苦しみも、悲しみも、悔しさも、そのすべてがきれいさっぱり片付くと思い込む。供養と言えるだろうし、トラウマとも言えるだろう。

エッセイの最後で紹介されているのが、小笠原文雄著『なんとめでたいご臨終』(2017年6月刊行/小学館)。
村井さんが「死に対する恐怖が薄れる」という1冊です。

* * *

以上、8月の月間人気よみもの、ベスト5でした!
手軽でおいしいレシピ紹介から家族の死にまつわるエッセイまで、多彩な顔ぶれとなりました。
来月のランキングもどうぞお楽しみに!

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