2020.10.5
【特別対談】人気占い師・しいたけ.さんに訊く! 川村エミコの「運命の人」
川村エミコの「運命の人」像
しいたけ. 茶色と紫は、他人から言われたことを栄養素として生きていく代表的な2色で、紫は人の苦労話を聞くのとかも好き。だから恋愛だとちょっとクレイジーな人を好きになりやすい傾向があります。自分を壊してくれる人とか、ミスや失敗を気にしないような人生観のある人に惹かれる。自分がすごくいろんなことを気にするタイプだからです。
川村 相手の思わぬ言葉にキュンとして好きになることは多いです。中学の時に、「消しゴムを忘れた」って言う男子に「貸そうか」って言ったら「ヤダ」って言われて、「何その返し!」と思ってキュンとしました。
今は、駅の改札を通るときに私がフリスクをばらまいても気にしないような人がいいなって思っているんです。あと、私がキーッって怒っているような時にも「よーしよしよし」ってムツゴロウさんみたいに受け止めてくれる人。そんな人がいいな〜って今日の午前中考えていました!
しいたけ. なるほど(笑)。ばらまいたフリスクを一緒に拾ってくれるような人はどうですか?
川村 一緒に拾ってくれるのはもちろん嬉しい。一番嫌なのは笑顔で拾っておきながら、後から、「なんなのあれ?」「やめろよ」とか言う人。心でつながっていたいから「その時はいい顔しやがって」って卑怯だなと思います。
しいたけ. ものすごい具体的に考えていますね(笑)。
恋愛って、激辛ラーメンか筑前煮かの二択になりがちだと思っていて。つまり「刺激」か「安定」か。激辛のものを食べるのって、どこか自傷行為的な部分があると思うんです。刺激だらけで振り回されるのも楽しいけど、いつ食べても同じ味の筑前煮のような安定性も欲しい。どっちを取るかで恋愛は変わってきますよね。
川村 それね、どっちもほしいです〜(笑)。40にもなると、相手の仕事とか経験とか「すごい!」って思えることが20代に比べてどんどん減ってきて。私だって「わ〜すごい♡」って言いたいんですよ! でも「すごい」がずっと待機中。
だからもう、次に付き合う人とは、帰って寝顔が見られたら十分とは思っているんだけど……。やっぱりドキドキもしたい!! そんなこと言っているから一人なんでしょうねぇ……。
しいたけ. 川村さんの場合「この人となら喧嘩ができる」という相手をまず見つけてみてください。喧嘩して空気を乱すことを申し訳ないと思ってしまいませんか?
川村 そうです。エッセイの中にも書きましたが、好きな相手だったり、関係が深まるほど、「こんなこと?」って思うようなことも言えなくなってしまう。好きじゃない相手にはなんでも言えるんですけど。
しいたけ. 喧嘩できる相手は、甘えられる相手。初対面で、「この人になら喧嘩売れるかな」と思う相手がいたら、ちょっといじってみると入り口になると思います。
川村 初対面の男性に対して、「この人と肌を合わせられるか否か」は、いっつも考えてます! 「肌アリ!」「肌ナシ!」、この判断はめちゃくちゃ速いです。これに「喧嘩できるかどうか」を加えていけばいいんですね。“喧嘩感度”上げていきます!
しいたけ. 川村さんは、言ってみれば一緒にブラジャーを選べるような男性がいいと思います。僕が普段からこんなことばかり言ってる人間だと誤解しないでほしいんですけど(笑)。
これは、「こういうセクシーなものをつけて」とか言ってくる男性、というような浅い意味ではなくて、男性が本来入り込めない領域に、川村さんと出会うことによって、自分の言葉を持って入っていけるような、ちょっと変態的な探究心がある人ということ。
川村 私、前に自分にどんな男性が合うのかなって考えてみたときに、“変態的な公務員”っていうフレーズが浮かんで。自分に合うのはそういう人なんじゃないかと思っていたんです! 9時-17時で仕事しているけど、ものすごい変わった趣味がある人、みたいな。自分の恋愛考察は合っていたのかな。
しいたけ. 合っていると思います(笑)。「ここの角度がこう」とか「これを身につけると君は森になる!」とか、そういう探求心のある男性で、一緒にああでもない、こうでもない、って議論できるような人を探してみてください。
川村 わかりました! とりあえず、喧嘩できる相手かどうか確かめるために、ちょっと喧嘩ふっかけがちに生きてみることにしますね、人間関係にひびが入らない程度に!
※後編(10月10日公開予定)に続きます。
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