2021.7.18
「女の人生は綺麗事だけでは語れない」「実話と錯覚するかのような臨場感」 原作者が語る漫画『恋と友情のあいだで』の魅力
続いては、廉視点の原作小説を執筆した安本由佳さんのコメントです!
リアリティを追求するあまり読者から批判の声が届いたことも
『恋と友情のあいだで』執筆の際にこだわったことは、何よりもリアリティです。
実際にあるスポットやお店を登場させることもそうですし、キャラクター設定もセリフもエピソードも「これ、実話?」と錯覚してもらえるくらいの臨場感で書くことを意識しました。
リアルを追求するあまり、少女漫画のヒーロー像からかけ離れた言動をする廉くんに、読者から批判の声も多くあがっていましたが……(笑)。
男女交互目線で紡ぐこのストーリーは、共著の山本さんと交換日記のように執筆していく新しいチャレンジでした。けれども難しいと感じたことは一切なかったんです。むしろ回を追うごとに筆が乗り「そうきたか!」「じゃあ、こんな展開はどう!?」というやりとりが本当に楽しく刺激的で、良い思い出です。
ふるかわしおり先生によるコミカライズ版では、登場人物たちが視覚化され、より一層リアリティのある存在となっていて、その緻密な描写に大きな感動と感謝を抱いています。
特に女性キャラは、ルックスはもちろん服装や持ち物に至るまで「まさに!」という細かな描写がされていて、隅々まで読むと面白さが倍増します。ぜひ注目してみてほしいですね。