2022.7.7
日経テレ東大学の仕掛人・高橋弘樹が語る、ひろゆきのスゴいポジショニングとは?
目指すは過激な『徹子の部屋』
──『Re:Hack』の初回は、政治家で国際政治学者の猪口邦子さんをゲストに呼んでいます。その後も石破茂さんや首相になる直前の岸田文雄さんなど大物政治家が多く登場し、本書の主役である竹中平蔵さんへと繋がっていきます。初めから、政治家を呼ぶというコンセプトが決まっていたのでしょうか。
高橋 いや。政治から芸能まで幅広くやろうとしていました。一応、僕の中では『徹子の部屋』を目指していたので。本家の『徹子の部屋』はまったりした空気ですけど、『Re:Hack』は、過激な『徹子の部屋』(笑)。
ゲストのかたも行き当たりばったりですよ。猪口さんのあとは、ちょっと軟らかめにやろうと蛭子(能収)さんとか華原(朋美)さんを呼んで、エンタメと政治を交ぜることを意識しました。ただ最近は政治が多めですね。日経のメディアなので、政治・経済的なことを求められる部分があるのと、僕自身の興味範囲も政治にあったので。
──高橋さん自身は、政治家のどこに興味を持っているんですか?
高橋 「この人たちは、どうしてこんなことをやってるんだろう?」っていうところに興味があります。僕から見ると政治家になるのって、率直に言って時間の無駄に見えてしまうというか。やっぱりリスクが大きくて、すぐに叩かれてしまいますし。同じくらいの努力でも、起業家の人だったらお金をたくさん稼げるじゃないですか。政治家になるのは損得勘定で言えば損ですよ。そんな状況で、公人として政治家を続ける理由・動機を僕は知りたいんです。
──オファーした方は、みなさんすんなり受けてくださったんですか?
高橋 いや、最初は相当ハードルが高かったです。断られることも多かった。そこから少しずつ信頼を積み重ねていったというか。この番組、かなり政治家に突っ込んだことを聞きますけど、僕らはイデオロギーを叩いているわけではなくて、本当に疑問点を問うているだけ。それによって論点が浮き彫りになることが多いですから。
そんな番組作りで信頼を得ていったのだと思いますが、石破さんの出演あたりから風向きが変わってきたように感じます。「元幹事長も出るんだ!」って。
──そこから、竹中平蔵さんの出演にもつながったのですね。
高橋 竹中さんは、いつか来ていただいてひろゆきさんと議論してほしい人として、候補者リストに入っていました。竹中さんが出たら、絶対に面白いと思いましたね。喧嘩になるだろうし(笑)。
それだけではなく、ひろゆきさんと考え方が近いと思ったんです。なんだかんだ話が合うだろうし、議論が有意義になるだろうと。竹中さんのタブー視されているところも、ひろゆきさんがちゃんと質問してくれると思いました。普通聞けないじゃないですか、パソナ株をどれくらい持っているかとか(笑)。