2021.5.1
タイBLドラマにハマるまでの軌跡がわかる! バンギャルとテニミュとK-POPと私~竹内佐千子「沼の履歴書」インタビュー
――竹内さんがBLドラマを好むのは、ご自身がレズビアンということも関係しているのでしょうか。
全然ないと思います。
たぶん単純に、イケメンが一人見られるのと二人見られるのだと、二人の方がよくない?っていうことなんじゃないかと。
異性愛のドラマだと、どうしても画面には男と女が出てきますよね。それがBLだと、二人イケメンが映るんですよ! その方がよくないですか?
――一粒で二度おいしい、的なことですか? それは考えたこともなかったです。
確かに、自分の好きな俳優が出ている恋愛ドラマにおいて、相手役の女優のことはカブトムシくらいにしか捉えていませんでしたが、BLドラマなら、その相手役がさらにもう一人、自分の好きな俳優であるという奇跡の掛け算が生まれる可能性がある、と。
そうです。一人よりは二人の方がいい。単純に数の論理です。
そもそも、恋愛ドラマをほとんど観ない人生だったんですが、やっぱり「男と女のラブゲーム」みたいな構図が多いじゃないですか。そこに入り込めない、というのは原因の一つだったのかもしれませんが。ていうかエイチはドラマのヒロインをカブトムシだと思ってるの?
――好きな俳優さんを凝視しているので、それ以外の認知能力が著しく低下してしまっていますね。
百合もののドラマがあったら竹内さんは好きなんですかね?
そういうドラマがあれば観てみたいとは思うんですが、私はオフの時の宝塚みたいな女性がタイプなので、かわいいアイドル系の女の子同士の絡みにはあんまり興味が持てなくて。
天海祐希さんと夏木マリさん、みたいなカップルならぜひ観たいです。百合というかロマンシスものにしてほしいですけど。(百合とロマンシス何が違うのかと言われると、違うけど違いを言語化出来ないゴリラで申し訳ないです)
タイBLドラマにハマって気づいたことは、自分はすごいむっつりスケベだということですね。
完全に“行為”の描写がある作品よりは、行間でそれを感じさせてくれる作品の方が沼からなかなか出られないことに気がつきました。かといって、プラトニックがいいわけじゃなくて、やることはやっていてほしい。「恋愛もの」としながらキスシーンもなかったらびっくりするくらい怒り狂いますし。ただ、18禁シーンを直接描くんじゃなくて、そこはあえて「翌朝」「寝不足」みたいな描き方をしている方が沼が深い。自分の脳内ですごいことさせる余白が欲しいのかも。
これは完全に私の好みの話で、良い悪いではないです。そういうシーンがモロにあったらあったで喜んでおいしくいただいてます。「タイBLドラマでどの作品が好き?」て質問は性癖チェッカーとして活躍しますね。
あとなぜか日本語字幕がつく前に配信されたりするので、中国語字幕、英語字幕で2回見て、1週間後に日本語字幕を見て答え合わせするという無駄な遊びをしています。ほぼ間違ってます。
――バンギャルにテニミュにK-POP、タイBLドラマと、途切れなく推し活を続けている竹内さんですが、次は何にハマると思いますか?
それはいつもわからないまま生きているので。でも、バンギャルは一生バンギャルだと思うので、それは変わらないのかな、と思ってます。
バンギャルって、アラフォー世代が“若手”なんですよ。いつまでも新入生でいられるみたいな居心地の良さがあるんですよね。友達もバンギャル時代から20年以上関係が続いているし、バンギャルとK-POPは兼任している子も多いんですよ。私の周りにはいないですけど。泣いてもいいですかね、実はK-POPのオタク友達全然いないんです私……。
でも今のアラフォーって、人口に対するオタク率が高いと思うんですよね。だから、どんなジャンルでも、同世代のオタクを見つけやすい。
オタクの現場のアラフォー率すごい高いですよ。お金もあるし、元気もまだあるし。だから私たち世代をターゲットにした(そうじゃなくても)良いものが生まれ続ける限り、仕事と健康を損なわない程度に追っかけていきたいですね。あとは仕事と健康を損なわない程度に追っかけていきたいです。大事なことなので2回言いました。
あと地味にゲームも好きなので、忙しくてしばらく休んでたゲームも再開したいです。オンラインの友達に会いたい。去年発売された『Cyberpunk 2077』もクリアしてませんが、『Far Cry 6』の発売を楽しみにしています。
時間が欲しいです。
こんなにも忙しい竹内佐千子さんが頑張って連載している「沼の中で不惑を迎えます。~輝くな!アラフォーおっかけレズビアン!~」は毎月第1土曜日更新中!
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