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「この夫を反面教師に」夫として、父として、離婚経験者として…男性読者が語る『妻が口をきいてくれません』

リスペクトのない批判はただの悪口

「まだ独身ですし、今後結婚するかどうかはわかりませんが、パートナーと自分の関係性を振り返りつつ、『明日は我が身』という気持ちで読みました」という、ダイスケさん(仮名・30代)。

単行本『妻が口をきいてくれません』より。
単行本『妻が口をきいてくれません』より。

「彼女がその日の出来事を話していても右から左で、いつの間にか自分の話にすり替えて会話を進めてしまうことは身に覚えが……。自分では意見を述べているつもりが、ただの批判になって相手を傷つけてしまったこともあるかもしれません。この漫画で夫の言動を客観的にみて、リスペクトのない批判はただの悪口になってしまうのだと気づきました」

他の読者はどんなことを感じたのか気になり、「漫画だけでなく、Twitterなどのコメントも夢中になって読んでしまいました」というダイスケさん。
でも「腹を割って話すべき」「言いたいことを言うべき」といった感想が多く見られたことには、少し違和感を覚えたと言います。

「もちろん会話が大事ということはその通りなんですが、なんというか、腹を割って話して本音を相手にぶつければいいというものでもないんじゃないかと思って。
彼女とか会社の同僚とかが本音を語ってくるときって、感情的な愚痴になっていることが多いような気がするんです。それ自体が悪いというわけではなくて、愚痴って発散してくれるならそれはそれで良いことなんだけど、本音を語ることが関係性や抱えている問題の改善には必ずしも繋がらないんじゃないかと。
言いたいことを言えば相手がその通りに動いてくれるわけではないし、『伝える努力』=『本音をぶつける』ことではないと思うのですが……どうでしょうか?」

相手の存在を自分の一部のように思っているからこその甘え

「実兄の離婚騒動を間近で見ていたので、甥っ子が両親の不仲に気づいてストレスで体調を崩したりしたことなどを思い出して、胃が痛くなりながら読みました」という、ソウジさん(仮名・40代)。

最初は、デリカシーのない夫の方が悪いと思いながら読んでいたものの、徐々に考えが変わっていったといいます。

「この夫が男から見てもデリカシーがなくて、非があることに変わりはないのですが、じゃあ夫だけが悪かったのかといえば、そうでもないなと思って。
デリカシーがなくて余計なことを言う夫も、このくらい言わなくても分かってくれるだろうと思う妻も、どちらも悪いというか、似た者同士じゃありませんか?」

単行本『妻が口をきいてくれません』より。
単行本『妻が口をきいてくれません』より。

「自虐っぽくなってしまいますが……」とソウジさんは続けます。

「このコミックを読んで、『気を遣わずに思ったことをそのまま言ってしまえる』のも『言葉にしなくても分かってほしいと思える』のも夫婦という関係性ならではだと思いました。相手の存在を自分の一部のように思っているからこその甘えというか。
実家を出て20年近く、現在妻も彼女もいない自分には、そういう相手いないなぁって。気の置けない仲間はいますが、やっぱり夫婦や家族とは違いますよね。
だから、夫婦ならではの“近さの証”でもあるはずの言動が、お互いを傷つけたりすれ違いの原因になってしまっているのは、もったいないなと思いました」

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