よみタイ

「この夫を反面教師に」夫として、父として、離婚経験者として…男性読者が語る『妻が口をきいてくれません』

漫画家・野原広子さんが、すれ違う夫婦の姿をリアルに描いた『妻が口をきいてくれません』。
「よみタイ」連載時には累計3000万PVを突破、書き下ろしを加えて昨年11月に発売された単行本は、たちまち大幅増刷!
テレビ「世界一受けたい授業」など、メディアでも多数取り上げられ、話題となっています。

【作品あらすじ】
2人の子を持つ会社員の夫・中村誠と専業主婦の妻・美咲。
ごく平和に暮らしていると思っていた夫。しかし、ある時から妻との会話がなくなる。
3日、2週間と時は過ぎ……。家事、育児は普通にこなしているし、大喧嘩した覚えもない。
違うのは、必要最低限の言葉以外、妻から話しかけてこないことだけ……。
第1話はこちらから

無神経な言動を繰り返す夫、傷つき失望して次第に口をきかなくなる妻、それぞれに賛否両論渦巻く本作ですが、男性読者はどのように読んだのでしょうか。
夫、父、独身、離婚経験者、それぞれの立場から、経験をふまえて、感想を語っていただきました!
(構成・文/よみタイ編集部)

家に居場所がないのはちょっとかわいそう

まずインタビューに応じてくれたのは、ユウタさん(仮名・30代)。
同じ年の奥さんと共働き、ふたり暮らしです。

「『妻が口をきいてくれません』はWeb連載中にTwitterのタイムラインに流れてきて何度か読みました。今回取材の話をいただいて、あらためて単行本で読んだところです」

単行本を読み終えたばかりのユウタさんに率直な感想を聞いたところ、
「このダンナさんも無神経なところがあって、奥さんがムカっとするのはわかるのですが」
と前置きした上で、
「無視され続ける様子は、かわいそうだと思ってしまいました」とのこと。

単行本『妻が口をきいてくれません』より。
単行本『妻が口をきいてくれません』より。

かといって、作中の妻より夫に共感したというわけではないそうで……。

「うちの場合、自分の方がマメな性格で、いつの間にか家事を多めに担っているんです。妻が使ったお皿を片付けている時に、相手がボーッとコーヒー飲みながらテレビ見てたりすると『おいおい』と思ったりします。それでちょっと文句というか声をかけると『後でまとめてやるから置いといて!』と怒られたり。絶対後でもやらないんですけどね(笑)。
だから日常の細々としたことが当たり前になってしまって感謝されないとか、自分の家庭内の働きをないがしろにされて疲れてしまう妻の気持ちもよく分かります」

そこまで妻に共感できるのに、それでも夫が「かわいそう」だと思う理由とは?

「うーん。やっぱり夫婦といえども違う人間だから、言ってくれないとわからないし、それまでに紆余曲折あったとはいえ、無視という手段には納得できないと感じたので。家に居場所がなくなるほど追い詰められて、そのうち夫が現実逃避でアイドルにハマってしまう様子は、ちょっとかわいそうだと思ってしまいました。
ありきたりな感想になってしまいますが、うまくいっていない時こそ感情的にならず、コミュニケーションをとる努力が必要だと思いました」

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