2026.2.2
小学校6年間の算数を1年で習得するために、中学数学の「予習」が大事な理由とは?
植木和実さんが、最小限の努力で、最大限の効果が得られる【小学校6年間の勉強を1年で習得する方法】を伝授する連載。
前回はプロローグとして、「小学校6年間の勉強を1年で習得することが可能な理由」についてお伝えしました。
今回からはいよいよ具体的に教科ごとの学び方について。まずは、問い合わせが多い教科という「算数」からスタートです。
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小学校6年間の算数を1年で習得する方法とは?
2024年度の小学生の不登校増加率は5.6%増、小学生・中学生を合わせた不登校児童数は13万77047人(前年度比7334人増)となり過去最多を更新しました。小学生の不登校の増加率は、中学生の0.1%増よりも多いのです。私の元にも「今は普通に学校に通っているけれど、小2なのにクラスに数人不登校の子がいる。明日は我が身」「小学校の今から勉強についていけなくなって、この子は将来どうなるんだろうと思うと不安で仕方ない」そんな声が届いています。
不登校の生徒でも、学校には通っているけれど勉強が遅れがちなゆっくりタイプの生徒でも、小学校の勉強の要点を押さえて小学校6年間の勉強を1年で(1年以上あればなお良いです!)習得して、みんなと一緒のスタートラインで、中学生生活を始めることができたら、それは本人の自信にもなるし幸せなことだと思うのです。
「親子で学ぶ!ゆっくり育つ子のための小学校6年間の勉強を1年で習得する方法」、最初の教科はお問い合わせの多い「算数」について、今回はその中でも急を要する小5・小6の子ども向けに、「小学校6年間の内容を1年で習得するにはどうしたらいいか」について、お伝えします。
例年、ご家族さまからこんな声が聞かれます。
「小学校低学年から不登校なのですが、中学校までに最低限何をしておけばいいですか?」
「中学校までは義務教育だから、小学校の内容は中学に進学するまでに理解しておかなければならないのに、教えるといつも喧嘩になってしまう」
「子どもが逃げて机に向かわない」
「何度言っても理解しない」
「教え始めると、子どもはグッタリと軟体動物のようになってしまう」
「……(子どもに教えて解かせるようにするより)私(お母様)がやった方が、100倍早い」
「どうやったらイライラしないで平和に教えることができるのですかッ」
まず、最初に申し上げておくと、小学校の算数は、時に中学校の数学よりも難しいです。試しに、よく知られる中学受験を考える子に向けた小学校高学年用の問題集『自由自在』
(受験研究社)などを見てみると、大人でも「なんじゃこりゃ!」な問題が続きます。
そして、子どもたちの算数における処理能力や理解力には、大きな差があります。これを、「親が全責任を持って埋める」のは、とても大変なことだと思うのです。
では、どうするか。
「中学に入学してから困らないように、気持ちよく学習してもらうために何ができるのか」を最優先に考えましょう。

「復習」ではなく、「予習」から始めてみよう!
小学校で不登校を経験したり、自分はゆっくり学ぶタイプだと自覚のある子どもたちの多くは「中学校の勉強って難しいんじゃないの? ついていけないんじゃないかな」と感じています。そして、「だからこそ、小学校の勉強は最低限できていないといけない」と自分を追い込んでしまう子もいます。いわば、マイナスからのスタートです。そして、「できなきゃいけないのに、わからない、できない」と、ますます苦しくなってしまいます。まずは、この気負いを無くしましょう。
試しに、例えば『学研ニューコース問題集中1数学』(Gakken)などの問題集を手に取ってみてください。最初の単元は「正負の数」。「(+2)+(+3)」「(+4)×(+5)」など、「中学校の問題は絶対に難しいはず!」という思い込みを覆す、小学校高学年の生徒さんでも「知ってる!」「解ける!」という問題が並びます。実は、中学の数学の学習範囲は、小学校の学習範囲の上に成り立っているのですが、重複部分が多く、小学校の内容を復習しながらそれを拡張する形で組まれています。
その問題集を子どもと一緒に開く前に、こんなふうに伝えてください。
「これは、中学生用の問題集だから、できなくてもいいんです。できなくて当たり前だから、一緒にやろう。でも、先に学習していたら中学校に行っても安心だから、先に一緒にやっておかない? 中学校の授業でやったら、みんなは初めてなのに、『ああ、これはもうやったところだな』って思うよね。できたらすごいよね! できたらヒーローだよね。できなかったら、中学でそれを教わろう。きっと難しいよね。でも、できるかもしれない。一緒にやろう」
やり始めたら、なんでも褒めましょう。解けたら褒めるのではなく、褒めるために取り組んでもらうのです。「そうそう」「上手」「できたね、さすが」「これも解けるんだね」「(解くのが)はやッ!」などなど。また、時間がかっていたら、「懸命に取り組んでいます!」のような感じで実況中継すると、一生懸命解いているのをわかってくれているんだな、と思うようです。できるだけ褒めます。「ダメ」「そうじゃない」は封印しましょう。思考が止まり、やる気やコミュニケーションのシャッターが降り、諦めに繋がります。そんな時は、「惜しい!」で乗り切ります(笑)。惜しい理由を考えてくれます。必ず「できた!」で終わります。
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