2018.12.1
「メリハリ」って仕事とプライベートに必要? ――ライフワークバランスのこと
美容師アシスタントとして働く時間は、たったの2、3年。
だから死に物狂いでやりたいんです。
「アシスタントの2、3年くらい必死こいてやれよ」。
職場の先輩がおっしゃっていた言葉。
そのとおりだなと、思ったんですよね。
先輩にこう言ってもらってから、
「美容人生の指針になる大事な時期くらい、必死になれなくてどうする!」
という気持ちで、働いています。
今の僕に「バランス」なんて要らない
だから、正直“ワークライフバランス”のことって、あんまり考えていないんですよね。
そもそもバランスを取ろうという気持ちがないんですよ。
「仕事とプライベートのメリハリをつけるべき」なんてよく言われますけど、僕は休日にも仕事の質を高めることをもっとしたい。
今、頭の中にある仕事とプライベートの割合が8:2くらいなのですが、9:1くらいにしたいな……と悩んでるくらいです(笑)。
この2、3年はできる限りいろいろなものを吸収して、「自分がどういう美容師になりたいか」を、明確にしていく時期。ここでどれだけ頑張ったかで、やりたいこともやれることも変わってくる。
それなら僕は、全力で走りきりたい。
ここで自分の方向をしっかりと定められれば、効率よく努力することも出来るようになるはず。ターゲットにしたいお客さんが定まれば、その人達の文化を学べばいい。得意とすべきことへの練習に注力すればいい。
今はその、「自分のやりたいこと」の選択肢をよりたくさん見つけて、後悔しない「美容師としての方向性」を見つけるために、必死になっています。
人は変わっていきます。
もし今、美容師アシスタントという、まだ知識の少ない段階で「こういう美容師になろう」と決め、努力の方向も絞って時間を上手く使っていくとします。
でもこの先、自分の「こうなりたい」が変わってしまったら?
その可能性は十分にあると思います。
そうなったとき、過去に取捨選択で切り捨ててしまったものが必要になったとしたら?
きっとすごく後悔しますよね。
それに、きちんと死に物狂いで働いていたら、その選択肢ともっと早く出会えていたかもしれません。
そう思うとね、休んでいる場合じゃないんですよね。
週や月より、もっと長いスパンで「ワークライフバランス」を考える
今のところ僕にとって、ワークライフバランスは、週や月単位で考えるものではない。
この何年かは「ワーク」が最優先事項。そのあとで少しスピードを緩めて、「ライフ」の時間を増やしていく。
こうやって、人生のトータルでバランスを取ればいいと思っています。
僕の人生の目標は、仕事で結果を出すこと。
だから今は仕事に重きを置いて過ごすのが、自分にとっては一番いい。僕にとっての休みは「仕事のパフォーマンスをよくするための時間」です。
友達と遊びに行っても、出来る限り早めに家に帰り、次の日の仕事のために調子を整えられるようにしています。
器用だったら、日々メリハリをつけながら必要な努力ができるのかもしれません。
仕事も遊びもフルパワーでやれる人には正直憧れています(笑)。
でも僕は、自分が器用じゃないことを知っている。
だからこうするしかないというのもありますね。
たとえ時代と逆行していたとしても、僕は世の中には合わせない
もちろん、生き方は人それぞれ。
人生のどこに一番の目標があるかで、考え方も変わってくる。目標が家族との幸せだったり、趣味の充実だったりする人は、そちらにたくさん時間をかけるのがきっと正しい生き方です。
その人たちが「ライフ」の時間を大切にするように、僕も「ワーク」の時間を大切にする。
自分の、将来のために。
仕事以上にやりたいことが、今の僕にはないんです。
僕は世の中には合わせません。
今、世間では「働き方改革」や「ワークライフバランス」という言葉が飛び交っています。でも、僕はこれがいいんです。
朝9時から夜9時までシフトが入っていても、7時半から練習したいし、夜も残って勉強したい。それが自分のやりたいことだから。
「休みを仕事のために使うことを禁止する」という法律ができるまでは、きっとこのままですね(笑)。
罪にならないんだし、僕は自分の好きなように働いていきます。
それが大きな夢がある僕にとっての「ワークライフバランス」だからです。