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金内柊真「負けの烙印だけは押されたくない~新世代の逆襲」
「ゆとりだからとか若いからとか、そんな通り一遍な理由で負けの烙印だけは押されたくない」――有名になりたいと公言し、夢を叶えるためにがむしゃらに突き進む22歳・美容師・金内柊真。世代を超えて届けたい、熱すぎるメッセージがここに。

「あったらいいな」が見つかったと考えればいい〜幸せな「 お客さま」になるために

チェーンの牛丼屋さんなどで、「お冷やください」の声がめっちゃこわいお客さんっているじゃないですか。
別にそんな強く言わなくてよくない? って思っちゃいますよね〜。

お客として感動させられたいから、ハードルを下げる

チェーンの牛丼屋さんは、遅れずに牛丼が出て来さえすればOK、ともいえる価格帯じゃないでしょうか。

自分が接客する側のときは、価格を超えたサービスをしたいけれど、されるときはそう思わないようにしています。
もちろん、僕は接客に関わる人間として細かいことを気にしすぎる部分があるから、意識してそうしている部分もあります。でも、この考え方のほうが、「お客さま」として幸せになれる気がするんですよね。

僕は、感動する接客をされたい。

感動する接客とは、前回もお話したとおり、お客さまの予想を越えた接客です。
つまり、こちらが求める度合いが低ければ低いほど、感動しやすくなる。予想が高くなければ、越えやすい。
従業員は「お客さまは神様だ」と思っていて、お客側はそう思っていない状況が、いちばん感動しやすい状態なんです。

しかも、そういう気持ちでいると、プラスな空気も流れますよね。「お冷やください」の声が優しければ、店員さんも「この人にはいい接客をしたいな」と思ってくれるかもしれない。

接客する側も人間です。

本当は良くないかもしれないけれど、やっぱり優しい人に優しくしたくなるものです。
ハードルを下げておけば、感動する接客に出会える確率が上がるんです。

接客業に就くつもりのない学生こそ、接客バイトを!

将来、接客業に就くつもりがない学生さんは、ぜひ学生時代に接客業でアルバイトしてみてほしいですね。
店員さんに、優しくなれるから。

僕はラーメン屋でアルバイトをしていたのですが、自分が接客をしてみて初めて、忙しいと意外とホールのことなんかが気づけなかったり、回すのが難しかったりすることがわかりました。
どんなに理不尽なことを言われても、自分は立場が下で、「大変申し訳ありません」と言うしかないことも身をもって知りました。

だから、逆に自分がお客の立場の時に店員さんが何かミスをしても、腹が立つことが格段に減ったんです。
「大変そうだな」と思えるし、ミスの理由が想像できたりもする。
もしわからなくても「自分だったらこうするのにな」と思うだけで消化できたり。接客バイトを経験しておくと、いいことずくめだと思います。
半年くらいでもいいので、人生で一度は接客業を体験してみてはどうでしょう。

ラーメン屋のアルバイトが役に立ったなと思うことは他にもあります。

「ラーメンの器を持っているだけで楽しい!」なんてこと、ないですよね(笑)。
でも僕は、美容師アシスタントを始めたての頃、ほうきを持ってるだけで楽しかった。
「俺、お客さんから美容師に見えてる!?」って。

同じようなことでも、それが夢に繋がっているかどうかで、こんなにテンションが変わるんだということに気づけました。

やりたい仕事に就いたときに「この仕事が楽しい!」と思える度合いが強まる。
そして「楽しい」ということがきちんと認識できる。

これは、接客バイトに限ったことではなく「その仕事を一生するつもりがない」という職をアルバイトで選ぶことの利点ですね。

ビジネスのアイデアにつながる「あったらいいな」を探すこと

僕の働いているヘアサロンのオーナー槙野は、価格ドットコムの創業者です。

槙野さんは、「パソコンの値段を比較できるサイト」という「あったらいいな」を見つけ、価格ドットコムを立ち上げました。
世の中のビジネスのほとんどは「あったらいいな」で出来ているんです。

特に、何かを企画したり、サービスを作り出したりする職に就くならば、日々「あったらいいな」を探すことが重要だと思います。

自分が働く場所以外でビジネスに関わっている時間って、接客されているときが大部分。
接客を受けるときに「俺だったらこうするな」と考えるようにすると「あったらいいな」を見つけ出しやすくなるんじゃないかな、と思います。

日常から仕事のアイデアを得たいなら、接客について考えられたほうが効率がいいはず。
「こうだったらいいな」「そうするためにはこれが必要だな」という想像ができる。

美容師である僕も、そうです。
接客を受けているとき「自分だったらどうするか」を考え、それを美容師という職に落とし込んでいこうとしています。
先日、自分へのご褒美にと、少し高めの焼肉屋さんに行ったときも、ついつい接客を見てしまいました。

そのとき学んだことは、前回お話した「値段を越えたサービスをしなければ、お客さまは感動させられない」でした。
「要求は低く」と思っていても、価格設定が高いお店だと、どうしても期待値が上がってしまい、感動しにくい。
この焼肉屋さんも質の高い接客でしたが、「まあ、これくらいはやってもらえるだろうな」と思ってしまった。

カット¥2,700。
これが、僕が働いているサロンの価格設定です。

都内のサロンだと、破格。
「こんなにリーズナブルなのに、ここまでにしてくれるんだ」と思ってもらいやすい! はずだと思います。

高い焼肉屋さんでは、感動はしなかったけれど、仕事についての考え方を深められたので、高級焼肉にお金を払った価値はあったと思います(笑)。

不十分だと思う接客については、不満に思ったり、クレームをつけたりするではなく「こうだったらいいな」が見つかった!と思えばいいんです。

接客をされるとき、店員への要求を低くしておくこと。
自分自身の仕事成長に繋げられる部分を探すこと。

僕が「お客」のときは、このふたつを大切にしています。
そうすれば「幸せなお客」になれるからです。

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金内柊真

かねうち・とうま●1996年大阪府出身。東京総合美容専門学校卒業後、
2017年よりヘアサロン「ALBUM」に入社し、現在は新宿店勤務。Twitterから発信する熱いつぶやきが多くの共感を集め、2018年8月に初の著書「才能が無ければその分努力すればいい」を刊行。2018年10月現在、Twitterでは約13万、Instagramでも約8万のフォロワーを持つ。

Twitter●https://twitter.com/Kaneuchi_Toma
Instagram●https://www.instagram.com/Kaneuchi_Toma/

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