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金内柊真「負けの烙印だけは押されたくない~新世代の逆襲」
「ゆとりだからとか若いからとか、そんな通り一遍な理由で負けの烙印だけは押されたくない」――有名になりたいと公言し、夢を叶えるためにがむしゃらに突き進む22歳・美容師・金内柊真。世代を超えて届けたい、熱すぎるメッセージがここに。

働く場所の本当の探し方。 やりたいことが見つからないとき、足りないのは「気楽さ」だ ――第3回

僕、今思うと美容専門学校時代めちゃくちゃとがってたと思うんです。「俺を落とすような美容室は見る目がない。将来性がない」くらいのことを思ってました(笑)。

就活は家探しとすごく似ている

でも、それにはちゃんと理由があって、行きたいサロンを見つけるための努力、そこに行くための努力を死ぬほどしたんですよ。自分でこんなことを言い切れるくらいには。
僕は今、就活セミナーの講師もさせていただいたりすることもあって、美容専門学生から進路相談を受けるので、就活についてのいろいろな悩みを聞きます。まず、話題になるのが、行きたいサロン、つまりは「行きたい会社」をどうやって探すかという問題。

この悩みにはいつも「就活は家探しと同じだ」と答えています。家を探すとき、まず考えることは、どの条件を優先するかですね。広さなのか、駅からの距離なのか、家賃なのか。同じように、就活でも自分が優先したいことを考える。給与なのか、作るスタイルなのか、会社の規模なのか。それがわからないなら、先に自分の最終的な目標を考えてみる。

例えば僕の場合、目標は「日本で一番有名な美容師になりたい」です。なので、そのサロンが人気エリアにあることや有名になるチャンスの多さが最優先事項でした。その条件に絞って、自分が働きたいと思うサロンを探したんです。ほかの美容専門学生の3〜5倍以上のサロンを見て回りましたね。

輝ける場所の入り口は狭いから努力は惜しむな

次に、行きたいサロンを見つけたあとには、どうやって受かるかですよね? それはさっきも言ったように、努力です。落ちるわけないと思えるくらいの頑張り。僕は行きたいサロンについてとにかくたくさんリサーチをかけました。

「そのサロンのどの美容師のスタイルが好きか」
「そのスタイルのどこが好きか」
「雑誌でいうとどの系統なのか」
「ターゲットはどの層なのか」

こうしたことがしっかりと分析できていないとチャンスの多い人気サロンに受かることなんて難しい。
輝ける場所の入り口は狭いんです。

だから「俺を落とすほうがおかしい」と思えるところまで分析して、努力をしました。
……もし、そこまで努力してもダメだったとしたら? 
想像ですが、僕はきっと「もっとすごい努力の化物がいたんだな」と納得していた気がします。自分ではやりきったと思っていたけれど、さらに頑張っているやつがいたんだな、と。そして「いつか“落ちてよかった”と思えるくらいこれから頑張ろう」「見返してやる」というエネルギーに変えていたと思います。

……と、ここまでは何かやりたいことがある人に向けた話です。
「そもそも努力してまでやりたいことが見つからないよ!」という人には何の参考にもなりません。でも、そういう人もたくさんいますよね。
やりたいことを見つけたい場合に必要なことは、ここまで話した内容とまったく逆になります。

気楽にかまえることがやりたいことを見つけるカギ

それは、「気楽さ」。

やりたいことがない人に足りていないのは、仕事を楽しむものとして捉える気楽さではないかなと思います。
一生を左右することだから……と重くとらえすぎて、収入・福利厚生等の現実的な問題や、意識の高い目標について考えすぎている気がします。ずっとそこを考えていても、見つからないものは見つからない。逆に、余計に気が重くなって、働きたくなくなっていく。だから、ぜーんぶ後回しにしちゃいましょう!
そんなことは、やりたいことが決まってから考えればいいです(笑)。

やりたい職種が見つかった後に、数ある会社の中から条件の良いところを選べばいいし、夢が決まればその仕事でのしっかりとした目標も見つかります。大丈夫です。

「美容師はブラックだ」なんてよく言われていますけど、うちの会社はきちんと週休2日あるし、年収だって同世代の平均よりも夢がありますよ。僕は美容師という夢を叶えられる場所の中で、条件の良いところを選んで、こういう環境にいます。まずは、楽しいことから考えましょう。

「しゃべることが好きだから、人とたくさん話せる職業がいいな」が、高校生だった僕の夢探しのスタート地点でした。だから候補の中にはお笑い芸人って選択もあったんです。でも「俺、リアクションできない!」と思い断念しました(笑)。
そして次に考えたのは「かっこいい職業がいいな」ということ。「人とたくさん話せて、かっこいい職業」として、アパレル系と美容師が頭に浮かんだ。でも、服が大好きで、既に知識が豊富なやつには敵わない。
……じゃあ、美容師なら? 高校卒業後に専門学校に進学して、資格を取る職業です。ということは技術的なスタートを切るのは同世代全員これから。「それなら僕にもチャンスはあるな」と思って、美容師を選んだんです。

ね、気楽でしょう?
「髪を切ったり、セットをしたりするのも楽しそう」という美容師の仕事自体へのワクワクや、「日本一有名な美容師になりたい」という目標が生まれたのはその後なんです。

皆さんが思うよりももっと”手前”から考えればいいんです。
「人と喋るのが好き」「なんかカッコいい職業がいい」くらいのことから探した方がやりたいことが見つかりやすいと思います。
「メス!って言うのがカッコいいからお医者さん」とか?(笑)
一見くだらないように思える願望からでもいいんです。
「自分はどんなことをしている時が楽しいのか」「働いていくうえでどうなることが自分の幸せなのか」を”気楽”に考える。

そこから思い浮かぶ職業が、自分にできそうかどうかを考える。

できそうだな、楽しそうだなって思えたなら、それが自分のやりたいことなんです。

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金内柊真

かねうち・とうま●1996年大阪府出身。東京総合美容専門学校卒業後、
2017年よりヘアサロン「ALBUM」に入社し、現在は新宿店勤務。Twitterから発信する熱いつぶやきが多くの共感を集め、2018年8月に初の著書「才能が無ければその分努力すればいい」を刊行。2018年10月現在、Twitterでは約13万、Instagramでも約8万のフォロワーを持つ。

Twitter●https://twitter.com/Kaneuchi_Toma
Instagram●https://www.instagram.com/Kaneuchi_Toma/

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