よみタイ

「ペット2.0~ペットを見れば社会が見える~」

動物タレントは紀元前からいた?日本ではペットモデルが社会に浸透。その意外な撮影裏話とは?

こんなはずじゃ…撮影では予想外の出来事も

ではここで撮影にまつわる体験談を。筆者はペット関連の雑誌や情報サイトの仕事をしています。たとえば犬とのコミュニケーション方法や猫が喜ぶ部屋づくりの特集など。そのような記事を作成するときには「モデル」を手配するのですが、動画ではないのでペットがしつけや芸を身につけていなくてもOKです。

特集の大まかな内容が決まったら、「読者モデル」に撮影を頼むところからスタートします。特集のイメージに合うかどうかも大切ですが、それ以上にペットにとって撮影が過剰なストレスにならないかどうかが重要!飼い主と事前に相談して撮影に臨みますが、いざ始まると予想外のことも…。

(1)幻の猫。撮れたのは残像だけ!?
現場にいたはずの猫の姿が突然消えることはあるあるです。他人もカメラも大丈夫と聞いていた猫でもあるある。飼い主と話しているうちにそっと出てくるけど、カメラを向けた瞬間に消えて残像しか写らないのもあるある。猫じゃらしを使って、仲良くなってから再チャレンジします。

(2)写真と実物が違うのですが…
フサフサの猫の撮影と聞いて行ったら、五分刈りの猫しかいない…。「暑そうなので短く切ってサマーカットにした」そうです。逆に短毛の犬と聞いて行ったらサラサラのロングに変身していたり!「犬種を間違えちゃいました」と笑うおおらかな飼い主に脱帽でした。

(3)「うちのペットは絶対に噛みません」は本当?
うちのペットは絶対に噛まない、リードをはずしても絶対に逃げない、と思っていませんか?日常では大丈夫でも、撮影という非日常的な場面では、飼い主もペットもそわそわ。普段やらないことをやってしまいます。筆者は「絶対に大丈夫」と伝えられたペットほど大丈夫ではないと思って撮影に行くようにしています。

(4)「もっと撮って」と女優に変身する犬
犬には注目を集めるのが好きなタイプが多いように思います。撮影現場ではペットが主役。気を良くしてカメラの前から動かない犬もいるほどです。特にメスは突然演技まで始めます。「女は女優」なんて言われますが、犬も同じでした!

筆者の愛犬に携帯電話のCMの依頼が!

テレビの番組やCMなど動物が出演する場合は、動物プロダクションに所属するプロのペットモデルやタレント動物の出番です。動いて演技(?)する必要があるからでしょう。

筆者の先代の愛犬(甲斐犬)は、動物プロダクションに登録していたことがありました。といっても選ばれしペットというわけではなく、そのプロダクションへの登録が無料だったのでプロフィールを送っただけ。さらに甲斐犬の頭数が少ないせいか、ときどきオーディションのお誘いがありました。

たとえば「➀携帯電話のCMに登場する白い犬のライバル犬」「➁時代劇の中でリードをつけずにニワトリの周りをうろうろする犬」「➂ドラマの中でリードをつけずに山を歩く犬」など。➀は残念ながら不合格。➁➂は撮影を放り出して野生に還りそうなので断りました。こんな難しい演技もこなすプロのタレント動物はすごいですね!

「ペットが我が家のアイドル」でいい

ペットをかわいく撮るコツを聞かれることがあります。いちばん大切なのは、動物が楽しいと思うような雰囲気を作ることでしょう。特に飼い主の存在が重要で、家族がリラックスするとペットの表情も変わるんですよ!目が笑っていない人の表情に違和感を覚えたことはありませんか?ペットも強いストレスを感じているときは同じような表情になります。かわいく撮るには楽しく撮るのがいちばんですね。

ペットブームを経て家族化が進んだことで動物が身近になり、ペットモデルやタレント動物のブームにつながってきたと思います。撮影のときに気恥ずかしそうに「親バカですが…」と言う飼い主もいます。「ペットは家族」を通り越して「ペットはアイドル」になっているご家庭もあるのでは?ペットが家族の中で主役級の存在感を放つようになったことは、人と動物の結びつきの強さの証と言えるでしょう。ペットが我が家のアイドルなんて、最高ですよね!

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金子志緒

かねこ・しお●ライター・編集者/レコード会社と出版社を経てフリーランスになり、雑誌、書籍、Webの制作に携わる。主な取得資格は愛玩動物飼養管理士、防災士、いけばな草月流師範。甲斐犬のジュウザに続いてサウザーを迎え、おもしろおかしく暮らしている。
ブログ:www.shimashimaoffice.work

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