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群ようこ「今日は、これをしました」

料理本を読む

 スイーツも掲載されていて、なかに「冷たい犬」という名前のチョコレートケーキがあった。ココナツオイルを使って、ココアなどを入れてチョコレート液を作る。それをケーキ型にビスケットと層になるように入れて、冷蔵庫で冷やして作るというものだった。
 私にはスイーツを作る趣味はないが、これを読んで、まだ三十代前半だったと思うが、平野レミさんの料理本で見て、これならば私でも作れるだろうとやってみたら、簡単でめっちゃくちゃおいしかったチョコレートケーキを思い出した。記憶が多少おぼろげだが、材料はチョコレートと牛乳とマリービスケット。マリービスケットを牛乳にひたして柔らかくし、ラップを敷いた皿の上に立てるようにしてきっちり並べておく。そこに溶かしたチョコレート(製菓用だったか、市販の板チョコを溶かすのだったかは忘れた)液をまんべんなくかけ、ラップでくるんで冷蔵庫で冷やしておく、という手順だったが、冷えると形もまとまって、それでできあがりなのだ。ビスケットを使うとケーキも楽に作れるのだ。
 他にもそそられる料理はたくさんあるが、乳製品の壁があるので、選ぶレシピが限られるのが悲しい。が、冷凍もできそうなので、まず旧東ドイツの貧乏メシにトライしようと考えている。料理はもちろん、食器もとてもかわいらしくてみんな欲しくなってしまい、何度見ても楽しい本だった。

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群ようこ

むれ・ようこ●1954年東京都生まれ。日本大学藝術学部卒業。広告会社などを経て、78年「本の雑誌社」入社。84年にエッセイ『午前零時の玄米パン』で作家としてデビューし、同年に専業作家となる。小説に『無印結婚物語』などの<無印>シリーズ、『散歩するネコ れんげ荘物語』『おたがいさま れんげ荘物語』などの<れんげ荘>シリーズ、『今日もお疲れさま パンとスープとネコ日和』などの<パンとスープとネコ日和>シリーズの他、『かもめ食堂』『また明日』、エッセイに『ゆるい生活』『欲と収納』『よれよれ肉体百科』『還暦着物日記』『この先には、何がある?』『じじばばのるつぼ』『きものが着たい』『たべる生活』『これで暮らす』『小福ときどき災難』、評伝に『贅沢貧乏のマリア』『妖精と妖怪のあいだ 評伝・平林たい子』など著書多数。

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