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残念! 「肉を食べまくってタンパク質摂取」はNGだった! 薄毛に悩む人が本当に摂るべき栄養素とは?

自らも薄毛の危機を乗り越えた経験を生かし、育毛外来で総合治療を行う田路めぐみ医師が、薄毛の原因を作る食べ物や食べ方、髪を育てる食べ物や食べ方を伝授します。

前回は、炭水化物(糖質)を摂りすぎると頭皮の細胞が老化し、ヘアサイクルの乱れにつながるというお話でした。特にラーメンは髪にとって最悪のメニューなので、〆のラーメンが習慣化している人は要注意です。

では、髪にとっていい栄養とは何でしょうか?  
重要な栄養素のひとつはタンパク質です。だからといって「じゃあ今日から毎日焼き肉だ!」と喜ぶのはちょっと待って。
実は肉の摂りすぎには落とし穴があって……。

※田路めぐみ医師の著書『東大医師が教える最強の育毛革命 ~ラーメンやめれば髪は勝手に生えてくる』から一部抜粋、修正してお届けします。

薄毛の人はタンパク質、ビタミンC、 B群、 亜鉛が圧倒的に不足している

 髪にとっていい栄養とは何でしょう? 

 それはズバリ、タンパク質・ビタミンC、 B群・亜鉛です。
 この4つはどれも、毛母細胞の中で髪を作っている「酵素」を作るのに必要な栄養素。酵素というのは、食べ物を消化・分解する他に、体の調子を整えたり皮膚を作ったり、臓器の代謝を支えたり、人体内で起きるあらゆる化学反応に関わっています。もちろん、毛母細胞の中でも酵素はさかんに髪を作っています。体内にはさまざまな酵素が約5000種類もあり、それぞれが、特定の反応でしか働きません。
 その体内酵素の中でも、消化酵素は消化管内に放出され食べ物を消化吸収できる大きさまで分解し、代謝酵素は入って来た栄養素からエネルギーを作って体の成長や免疫力を維持し、不要なものや有害なものを処分しています。このように酵素は毎日働いていますので、どんどん体で作り出さなくてはいけません。酵素が減ってくると人は元気よく働けなくなり、消化吸収が十分できず、代謝も悪くなります。もちろん髪にも栄養が届かず、不要な物質ばかりが溜まり、髪の成長を妨げることに。そうならないためにも食べ物で外から酵素のもとをしっかり補うことが必要なのです。

イラスト/きくちりえ(Softdesign)
イラスト/きくちりえ(Softdesign)

 酵素は主にタンパク質からできていますが、ビタミンC、 B群や亜(鉛ミネラル)は酵素の働きの活性化にかかわっています。髪の主成分はタンパク質ですが、かといって髪の主成分のタンパク質ばかり摂ればいいということではありません。髪を作り、体全体の代謝を支える酵素が活性化するためにも、タンパク質、ビタミンC、 B群、亜鉛とバランスよく摂取することが大切なのです。
 それではそれぞれの栄養素の摂り方についても詳しくお話ししましょう。

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新刊紹介

田路めぐみ

神奈川県出身。平成9年、東京大学医学部医学科卒業。
日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本頭蓋顎顔面外科学会会員、日本外科学会会員。
虎の門病院外科レジデント修了後、東京大学形成外科医局に入局。帝京大学、東京大学、国立国際医療センターにて形成外科の研鑽を積み、焼津市立総合病院、国保旭中央病院にて形成外科科長を務める。その後国立がんセンター東病院頭頸科、せんぽ東京高輪病院(現JCHO東京高輪病院)形成外科を経て、2014年より、松倉クリニックに勤務。
美容のみならず形成外科・再建外科医としても活躍し、その幅広い臨床経験から、患者さんの状態やニーズに合わせて柔軟に治療法を選ぶ総合的な診療を得意とする。
自らの薄毛経験も活かし、身体全体とストレスまで考慮した総合育毛治療がクリニックでも人気を呼んでいる。

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