2025.11.15
旅の必需品やひとりごはんのコツ、いま訪れたい場所……ひとり旅を愛するふたりのマイルール【山脇りこさん×明さん『歩いて旅する、ひとり京都』刊行記念対談 後編】
前編に続き、後編では、「身軽に動きたい」というおふたりならではの旅の必須アイテムから宿選び、気になっているスポットまで、話は尽きることなく続きます。最後に、この季節におすすめの旅先も教えていただきました。
構成/国分美由紀

博物館めぐりの必須アイテムは「ブドウ糖」!
──おふたりは基本的に電車やバスなどの公共交通機関で移動されていますが、移動を快適にする工夫や、必ず持っていくアイテムなどはありますか?
明 いかに身軽になれるかが重要なので、荷物は駅のコインロッカーやホテルに預ける宿泊用のバッグ、街中用バッグ、博物館で身につける小さなバッグの3つに分けています。博物館へ行ったら街中用バッグはコインロッカーに預けて、最小限のものを入れた小さなバッグだけ。
山脇 私もとにかく荷物は常に最小に挑戦していますね。ちゃんとひとり反省会をして、去年より今年、今年より来年……と荷物を減らしています。服も減らすけれど、とはいえ何でもいいわけじゃないから、そのへんは兼ね合いを取りながら。でも、目的地に関する本は絶対に持っていきます。タブレットで読むのは苦手なので、紙の本を。あとは母からもらったものを何かひとつ、お守りがわりに。行き先が海外なら、飛行機に乗るときは母からもらったシャツやブラウスを身につけます。明さんが必ず持参するものは何ですか?
明 ブドウ糖です。博物館をじっくり見て回ると脳が疲れてくるじゃないですか。そういうときの栄養補給に個包装タイプを持ち歩いています。博物館は基本的に飲食禁止なので、水分が摂れるスペースで休憩がてらひと舐めする感じですね。暑い時期は塩分補給できるタブレットにしたり。私のように乗り物酔いしやすい人は、唾液が出ることで気が紛れるので、その対策も兼ねています。
山脇 なるほど! 看護師さんならではの視点ですね。ちなみに宿選びはどうされているんですか? 基本的には博物館に近いところ?
明 あまりこだわりはありませんが、ちょっと変わった宿があれば泊まりたいなとは思っています。たとえば、「京都国立博物館」の夏期講座を受講したときの推し博旅では、実際の町家の蔵を改築した宿に泊まったりしました。
山脇 いいですね、楽しそう。
ひとり旅の楽しみは、“点”と“点”をつなぐように歩くこと
明 そういう宿がなければ普通のビジネスホテルでよくて。ただ、お昼をあまり食べない分、朝ごはんがしっかり食べれられるかどうかで選ぶこともあります。ブッフェだと量などのさじ加減を間違えるとお腹が痛くなったりするので、できたら和食の定食スタイルがいいですね。
山脇 私は逆に、いつも朝食なしでホテルを取るんです。たとえば、京都だと最近は朝ごはんのお店もいろいろあるので立ち寄ったり、朝8時ごろから開いている和菓子屋さんで、朝ランの帰りに上生菓子を買って帰って部屋でお茶を入れて頂いたり。そんなわけで、ホテルも早朝行きたいお店か、夜に行く予定のお店から歩けるところで探すようにしています。

明 朝ランの他にも、旅先で絶対にしていることはありますか?
山脇 やっぱり歩くことかな。友達や家族との旅行って、いろいろな“点(スポット)”をまわることが多いと思うんです。でも、その“点”と“点”をつなぐ線、つまり途中が案外楽しくて。ひとりの時は、そういうなんでもないところを歩いてみるんです。明さんは?
明 私は『ポケットモンスター』も好きなので、ポケふた(ポケモンがデザインされたマンホール)を探したり、ポケモンセンター(オフィシャルショップ)があれば“ご当地ピカチュウ”を買ったりします。目的地の博物館でも図録があれば必ず買って帰りますね。最近は、埴輪とか恐竜のイラストが描かれたちょっと面白いフェイスマスクも売っているので、ホテルでお風呂に入るときにつけています。
山脇 ミュージアムショップは楽しいですよね。私も大好きです。フェイスマスクは私も持っていくけど、それは化粧水がわりに使えるものにすれば荷物が減らせるから(笑)。
明 わかります(笑)。
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